焦りのままに乗り込んだ
快速列車
君は胸をなでおろし
外を行くものを笑うんだ
でもそんな君を
彼らはあわれんでいるんだよ
彼らは その列車のなまえをよく知っている。
やがて
動く大地は暗いトンネルへと沈んでゆく
燃えるような情熱
それによく似た
あの朝日は目に焼き付けておいた方がいい
深淵の常闇
それ以上に暗い 君の未来で
金輪際目にすることのないものだから。
がたんごとん
でんしゃがはしるよ。
すべてにきづいたきみをのせたまま
がたんごとん
でんしゃはとまらないよ。
青ざめやつれたきみなど、最初からいなかったかのように。
『快速電車と君の未来と、それに関連する総てのものが無邪気な殺意を振るう時』