青空が見えるいい天気になりました
久しぶりにコントラストが映える通勤路です
さて、今回はある日の救急活動について書きたいと思います
一部加工しているのでご容赦ください
救急の要請は24時間365日、管轄内で起きた様々な事象に対応します
救急要請の逼迫を受けて、一部コールトリアージを実施している消防本部もあるみたいですが、うちはそこまで行える状況にありません
ということから、ほぼ100%通報があった現場に部隊が出場しています
出場した現場の判断で搬送しないこともありますが、原則は搬送というシステムになっています
この背景は複雑かつ慎重な議論が必要で、やはり訴訟のリスクを考えると職員の教育が完璧でないと厳しい状況だと考えています
そんなある日の夜中に119番がなりました
お子さんの具合が悪いという通報で救急隊が出場しました
観察処置をし病院へのアポイントメント を救急隊は迅速に取ります
そこでキーワードになったのが
その症状でこの時間に病院に来るのか?
夜中の診察後の帰宅の交通手段は確保しているか?
預かり金の準備はできているか?
このキーワードは子供だけでなく、高齢者の一人暮らしにも当てはまります
病院側として見れば、不要な診療や病院に長時間居座ること、未払いの防止など当たり前に考えていることだと思います
医療は平等に受けれる社会とは言いながらも、やはり診療費の未払い問題など多くの問題を様々な病院が抱えていると思います
病院も慈善事業のボランティアではないので、やはりそこはシビアになっている現状があります
今回はこのキーワードが全てクリアすることができませんでした……
子供が心配で要請した親の気持ちと病院側の判断がまずはマッチングしなかった…
結果、救急隊に何で病院に運ばないんだという苦情になっています
そして預り金が用意できないということで病院としても受け入れが厳しいという判断になりました
結果として、お金がない住民は病院にかかれないのか?という患者側と病院側のミスマッチングがまた起こりました
救急隊がどうにかしろという苦情になっています
かなり高圧的な態度だっただけに、救急隊は身の危険を感じたようですが、この事案は病院に搬送せずに不搬送扱いになったそうです
この事案救急隊の落ち度はほぼないと考えています
明らかに軽症と取れるような症状なのにもかかわらず、救急要請をする住民側の救急車の適正利用の考え方
預かり金を夜中でもすぐに用意できないと、診療を拒否してしまう病院側の考え方
ここに板挟みになったのが、深夜に出場した救急隊になってしまいました
消防として何かできないかと行政にも相談をかけていますが、すぐ解消する手段はどうやらなさそうです
ここで改善すべきは、病院側はもちろんですが救急車の適正利用について普及啓発をしていかなくてはならないと感じています
本当に今救急車が足らない時代になっています………
現場に到着する時間も年々 伸びており、病院に運び診療が始まるまでの時間も伸びています
自分たちの車で自分たちの手で医療機関に運んだ方が、むしろ診療が早く始まる可能性も場所によっては出てきていると思います
今年の秋、実はイベントを企画しています
この辺の普及啓発活動のイベントです
物心がついた年齢から、救急車の適正利用について学ぶいい機会になると思っています
10年後を見据えた壮大なプロジェクトになりますが、しっかりと成果が上がるように今から企画していこうと思います
救急隊は常に板挟み
多くの苦情や文句を、住民から時間に関係なくもらうことも多々あります
どうか今の現状を一人一人の国民が理解してもらいたいと思います
救急車の適正利用ってどう思いますか?
今を生きよう