愛の倫理空気の存在を忘れるように、愛そのものの形を忘れさせてくれて、空気のような軽さと透明さでつつんでくれることこそが、男にとっても、また女にとってもほんとうに欲しい愛の相ではないだろうか。多くの母親が、報いられることのない子への愛を自分でもそうとは気づかないほどの大きさでふりそそぐように、本当の女の愛は、幸福な時、自分の愛の重さや量について考えるものではない。