いつまた、君と 向井理の祖母である芦村朋子さんの半生記を、向井自身が企画に携わり映画化。尾野真千子が主人公となる朋子役を演じ、向井が夫の吾郎役を務めて主演を果たした。監督は「神様のカルテ」の深川栄洋。脚本はNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」や大河ドラマ「八重の桜」などで知られる山本むつみ。亡くなった夫の吾郎との思い出を手記としてまとめていた朋子だったが、完成を前に突然倒れてしまう。そんな祖母にかわり、手記をまとめていくことになった孫の理は、祖父と祖母が歩んできた戦中戦後の波乱に満ちた道のりと、深い絆によって結ばれた50年におよぶ夫婦と家族の歴史を知ることになる。主題歌として、タイトルにもなっている昭和の歌謡曲「何日君再来」を、女優の高畑充希が歌った。 友達から頂いたチケットで、大阪梅田東宝シネマでの先行上映会に行ってきました。 映画の後には主演の向井理さんと尾野真千子さんの舞台会挨拶がありました。 友達は向井理さんのファンなのですが、私は特にファンというわけではなく 映画のチケットを頂いたので、純粋に映画を楽しんできました。 あらすじは、上記の作品紹介と同じ内容でしたが、物語としては 少し物足りなく感じましたがこれは実話という事なので、余分にエピソードを 書き加えるわけにはいかないので、あるファミリーの歴史ととらえたら 良いのではないでしょうか。 ただ、他人の家族のホームビデオを役者に置き換えて撮影しただけに 終わっていない所がこの映画の見所だと思います。 特に昭和生まれの人間には、ああそうだったなあと思い当たる節がありました。 戦前戦後を同じように生きてきた祖父母や父や母の世代の事を私も同じように 話を聞いていたので、この映画に重なるように自分の父や母の苦労や 祖父母の暮らしとかが思い出されました。 この映画を見ている観客それぞれの家族の歴史を重ねることができる 作品であるという事がこの映画の素晴らしい所だと思います。 自分の家族と重ねて、見終わった後に感動を呼ぶのかもしれません。 私達は、今、平成の時代に生きていますけれど、 実は、この映画の吾郎と朋子のように小さい子供達を育てながら、 仕事を変え、住居を転々としてこの20数年暮していました。 その中で、人生とは何て過酷なんだと昭和の時代は終わったのに いまだにそんな不器用な生き方しかできなくて。 この映画を見た時には、本当に身につまされて涙が止まらなかったんですが。 でも、今の若い人達には・・・いや、今20代を生きる人達には、 自分達より前の世代の人達が、社会では何の勲章も栄誉も受けていない人々が、 懸命に命のバトンをつないでいってくれたから 平和な時代があって、今の自分達がそこに存在しているのだと 気づいてくれたらいいなあ・・・と思いました。 今回、私は21になる娘と映画を見に行ったのですが、 娘も、同じ様に感じたようでした。 これは亡くなったおばあ様の著書が映画化されたものだという事で、 個人的には、向井君のお母様とおばあ様の心の葛藤と、 長年のわだかまりが流されて、わかりあえて、親娘が抱きしめあうまでを もう少し、詳しく映像で見たかったなという想いが残りましたが そこは著書の方をじっくりまた読ませて頂きたいなと思いました。 見終わった後、この先に何があっても、明るく元気に夫婦で助け合って 生きていけば、何も怖くはないな~とか、何かを得て何かを失ったとしても、 この時代を家族として、生きられたことがこの人生の宝なんだと 感じることができるような気がしました。 たぶんなのですが、映画を見た後、著書を読めば、 映像として、表現できなかった部分の補足の背景や疑問が 解けるような気がします。 友達はしっかり、鑑賞前に著書を読んでいたので・・・。 ・・・これは向井君のファンじゃなきゃなかなか手に取らない本だろうけどね。 いつまた、君と 何日君再来(ホーリージュンザイライ) 劇場公開日 2017年6月24日 誰かとこの時代を生きていく事を考えるきっかけになる映画かも知れません。