子供というのは本当によく親に似るものだ。
目の前の自分と生き写しの息子を見て思う。

「おかあさん、おかあさん」

彼はソファに座る母のもとへとたとたと駆け寄って、彼女の膝にちょこんと収まった。甘えきった顔と声でリザにすり寄る。
あらあら、甘えん坊ね、とリザに頭を撫でられてご満悦だ。

「まったく、私の方へは寄り付きもしない癖にな」

いつもそうだ。リザの後を追い、すぐに抱きつき、だいすき、と私そっくりのはずの顔が、天使のような可愛さではにかむ。
いつも全身からおかあさんだいすきオーラが出ていて、なんだか見た目も相まって自分を見ている気分だ。
こいつ絶対マザコンだろ。
少々むっとした顔でいると、我が妻はふふ、と笑った。

「そんなことありません。この子はあなたのことが大好きですよ」

何を根拠に。そいつ、私と二人になると泣きそうな顔して「おかあさんは?」とか言うんだぞ。

「この子はあなたの子であり、私の子です。私がこんなに愛するあなたのことを、私の子が嫌いなわけないじゃないですか」

そう言って彼女は、慈愛に満ちた母の顔で息子と、次いで私を見る。

――ああ。

「まったく、君には敵わんな」
「あら、光栄ですね」

私と瓜二つの顔の中に、ほんのりと、だが確かに彼女の面影があるように。
彼の中にも、彼女の心があるのだと、彼女は言うのだ。

世の母親はこんなにも強いものなのか。
早くに亡くした自身の母の姿を思い出そうとしても、記憶はほとんどと言っていいほど無く、霞んで見えない。
かわりに思い出せるのは、育ての親。
ああ、確かに、と思う。

世の母親は強い。





***
はい、おひさしぶりです。
いつのまにかロイアイにどっぷりはまってしまいました。
そしてその妄想の産物がこれです。
ロイアイはあの後結婚して子供も作って幸せ三昧してるって勝手に信じてる。
相変わらず拙いですがご笑覧下さい。