姉とは6歳離れている。

私が小学校に入る時に、

姉が中学校に上がるという差。


小さい頃は、

姉の後ろを追いかけ、

「仲良し」というよりは、

面倒みてもらったという関係。


私同様、

暴力と変な常識を持つ

毒父に振り回された人生を

送った人。


私が夫と結婚して

家を出た後には、

「あなたは幸せよね。

逃げられたらのだから。」と、

よく言われた。

私にとって、

それはとても悲しい言葉だった。

私は要領か良い子だったので、

そんな父を怒らせないように、

上手く立ち回っていたから、

言われても仕方がないとも思う。


だからといって、

離れていても、

心配もたくさんしたし、

父母を引き取って介護もした。

ひきこもりだった甥っ子のことも、

姉のためになればと、

あれこれ助言もしてきた。


しかし、ここ数年…、

ある宗教にはまってからは、

創設者?様の祭壇が

いつの間にかできて、

私の言葉を聞く耳を

持たなくなった。


その宗教は、

友人から誘われて入ったという。

最初は、

「手かざし」という治療?が

効いたからと喜んでいたが、

深入りはしないと言っていたはず。


当時、姉の家にはよく

泊まりに行っていた。

体調が優れなかった日があり、

姉の家に友人がやってきて、

ほぼ強制的に、施術されたことがある。


「何か嫌だな。」と思い、

その気みたいなものを、

受け取らないぞ!と

跳ね返した。(つもり)


もともと、霊感持ちなので、

何か危険と思うと、

勝手に体が反応する。


適当に姉の友人に、

話を合わせて帰って頂いた。

元来、手には「お手当て」という

言葉があるように、

どなたにもそういう力が

備わっていると思っている。

が、その時は体が

拒否したのを覚えている。

宗教に入ることは、

自由だし、それを頼りに

生きている人もいるので、

否定するつもりはない。


2年前の6月に、

孫娘がダンスの先生の公演に

参加することとなった時に、

泊まった以来、

泊まりに行く回数が減り、

今は家の用事があるときのみに

なった。


姉は、私が入浴中に、

娘に向かって、

団体のパンフを持ち出し、

とくとくと説明し、

「お金は出すから、

名前だけでも貸して。」と

言い出した。

しかも、「団地入居の保証人

やってあげたじゃないの。」と、

言ったらしい。


娘は「そういうのはおかしい!」

と言うと、明らかに態度が

急変。以前、友達だと

思っていた人から、

しつこく宗教に勧誘されて、

嫌だった思い出が甦ったのだろう。


私は、以前から、

勧誘されても、「絶対に嫌!」と

表明していたから言わなかった

ようだ。


これが、決定的に

疎遠になる理由に

なってしまった。


つづく。