パリのテロから考えること | ディアナバレエスタジオブログ

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私の愛するパリが、同時多発テロをうけ、パリでのお世話をしてくださるリンダさんからは、無事の連絡をいただきました。
他にもパリにはお友達がたくさんいますが、今のところ、連絡が取れる人にはメールで安否を確認し、無事の報告をもらっています。
フランス人は、強くたくましく生きているので、テロには屈しないと、外出禁止令が出ても、犠牲者のために祈りに行くのだそう。
私もいろんな人から、来年はパリには行けないねと言われましたが、是非行こうと、こんなときだから、みんなの無事を確認しに行こうと思っています。

さっき、テレビで、パリ市民の声をインタビューしていましたが、小さい男の子が、「意地悪な人がいて銃を撃つから、みんなフランスから引っ越さなくちゃいけないんだ」と言うと、父親が、
「みんなが犠牲者のために置いている花が守ってくれるから大丈夫だよ」とはなしている場面があり、花の都パリの守りは、銃ではなく、花であるという素晴らしい思想をみることができました。
さらに、あれはどこかわからないけれど、人がたくさん集まる広場で、イスラム教徒の男性が、目隠しをして、足元に、「私はイスラム教徒です。私は皆さんを信じています。皆さんは私を信じてくれますか?信じてくれる人は、ハグしてください」と書いた紙を置いて立っているという報道もみました。
少しずつ、ハグしに行く人が増え、その人たちの表情が、愛にあふれていたのが、とても印象的でした。
もしかしたら、ハグしにいったら刺されるかもしれないし、自爆テロに巻き込まれるかもしれない。
そんな不安は必ずあるし、自国をテロで襲った同じ宗教の人を、しかも目隠しをしていたら、やっつけてやろうと思う人もいるかもしれない。
でも、そういったことが起きるどころか、人間愛の存在を知らしめる結果になっていたことに、心を打たれました。
そんなことは、きれいごとなのかもしれません。
だけど、一人で目隠しして立った彼も辛い思いの末のことでしょう。
ハグしにいったフランス人には、人を愛する気持ちと、正しい知識があったのです。

神様と呼ばれる存在は、世界中にいくつもありますが、人を殺したり傷つけたら自分たちが幸せになるなどと教えを説いている神はいないのです。
宗教の問題は、いつの時代も争いをよび、戦争をおこしてきましたが、人間の欲や愚かさを気づかせるためのものだと思うのです。

今回、プログラムのあとがきに、神について書きました。
機会のある方は、私なりの神の解釈を読んでいただけるとうれしいです。

そして、今回のことで強く思うのは、
間違った知識に振り回されないこと。
敬虔なイスラム教徒は、人を殺したりしませんと、広場に立った彼は言ったそうです。
これは、身近な人とのいざこざ、子供であればケンカやいじめと同じ事です。
その人自身をちゃんとみること。
たとえ、よくないことがあっても、それ以外も見ようとすること。
もちろん、テロや戦争は、卑劣で、なんの益もない許されないことです。
でも、そこに行き着くまでの経過、果たしてどれだけの人が、彼らをちゃんとみてきてあげていたのか。
神という名のデフォルメされた怪物を心のよりどころにしてしまう人間にしてしまったのはなんなのかを、考えていかなければいけないと、思いました。

人を育てる立場として、大人として、ひとりの人間として、深く考え、追悼のために祈ります。
私の考える「神様」に…

リンダさんから送られた追悼のトリコロールのエッフェル塔です。
フランスの愛と自由は永遠。
全人類の愛と自由もまた永遠です。

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