2020.3.8(日)の日記(7)ザルツブルクにて

しばらくして、祈りの部屋から呼び出され、修道院長と話すマリア。

 

自分は神を愛する身であり、男性を、トラップ大佐を愛すべきでない、と心の葛藤を明かす。

 

そんなマリアに院長はやさしく力強い声援をおくっている。

 

男性を愛しても神への愛が失われるわけではない。あなたが持てる愛は大きい。トラップ邸へ戻りなさい、自分自身の道を探すのです!

 

そして…あの歌が美しい山々に響きわたるのだ。

 

すべての山に登りなさい ♪

道をさぐりながら

どんなわき道も試してごらん

 

すべての山に登りなさい ♪

谷川を渡って

虹を追っていけば

夢はきっと見つかる…... 

 

自分らしく生きなさい。

あらゆる経験をして

あらゆる感情を感じ

いま、手のなかにある自分の幸せを大切にしなさい。

 

「すべての山に登れ」は映画全体を彩り、そんなふうに聞こえてくる。

 

過去生での私は、やさしい男性と結婚してふたりの男の子を授かった。何不自由ない幸せのなかにあったのに…教会活動に、当時の女性解放運動に夢中になるあまり、家を空けることが多くなった。

 

ある夜、火事が起き家族は壊れてしまった。

 

私は修道院に入る。

 

晩年になり、出会った人々と自由を求めて活動した経験をふりかえる。同時に、家族と別れた悲しみが一層大きくなっていった。

 

だからまた生まれてきた。

 

女子修道院をすぎてLとさらに登ると、ようやく城にたどり着いた。

 

 

ホーエンザルツブルク城塞にて