ここ数日は寝ていることが多くあまり話せなかったけど、昨日の午後は突然少し調子が戻ったようで、いろいろと話し始めました。

 

最近はベッドサイドのテーブルにPCを持ち込んで仕事をしているのだけど、そんな私を見て「仕事しているのかっこいいね」と突然言ってきました。

 

「お姉ちゃんの方がアメリカでバリバリ働いてかっこいいじゃん」と言ったら「がんばったよねー」としみじみ言っていました。

 

そして夕方には私の娘が来たのでさらにしっかりとおしゃべりしていて、数日前に戻ったかのよう。

 

ただ、胸の痛みが続いていたので朝訪問診療のクリニックに電話をしたらすぐに先生が来てくれて、狭心症の症状が出ているということで新しい薬を処方してくれました。

 

夕方薬局の方が処方薬を持ってきてくれて、ニトログリセリンのスプレーを早速試したところ、痛みが治まったようで、その即効性に驚きました。

 

それで安心したのか顔色もよくなったような気がして、帰り道は私もなんとなく足取りが軽くなりました。

 

姉とたくさん話せた日はやはり帰りの気分もちょっと明るくなります。

 

こんな風に一喜一憂しては良くないと思ってはいるのだけど。

 

それにしても、在宅でのサポートが本当に素晴らしいです。

 

朝電話をしたらすぐに先生が来てくれて、午後には薬局の方が処方薬を持ってきてくれて、夕方には看護師さんが針とかもろもろの交換に来てくれました。

 

さらには毎朝ヘルパーさんが来てくれて尿のバッグを交換してくれたり身体をきれいにしてくれたり。

 

ただ、そのおかげでホスピスへの転院の話がなんとなく宙に浮いている状態です。

 

ホスピスは準備ができたらいつでも連絡くださいと言ってくださっているのだけど・・

 

姉はやはり自宅の方が居心地がいいんだと思います。

 

でも耳が遠いとはいえ同居の父が毎日何かと世話をしているし、私も毎日通っているので、それで成り立っているようなところもあり、ホスピスに入った方が安心だという勝手な思いもあります。

 

いつまで在宅で続けるか、答えは出ません。

 

姉の気持ちをそろそろまた聞いてみようかな、と思いつつ切り出せないでいます。

 

某大学病院での治療が終了となり、先月末に退院してきたとき、訪問看護師のKさんから余命について病院から何か聞いたことがあるかと聞かれました。

そういう話は通い始めてから1回もなく、私も聞く勇気がなかったので、聞いたことがないと答えました。

先日Kさんと話してわかったのですが、Kさんは病院にそのことを聞いたそうです。

そのときの病院の返答は、姉が転院してきたとき半年くらいではないかと本人と妹さんに話したと思う、と。

それを聞いて信じられませんでした。

 

なんでそんないい加減なことを言うんだろう。

私は通院に付き添ってはいたけど病院の先生とはまともな会話をしたことがないし、そんな大事な話を聞いたら忘れるはずないのに。

Kさんも病院の「話したと思う」という言い方に違和感を覚えたそうです。

 

話してくれなかったことを責めているのではありません。

 

私から電話するなりして聞くことはできたし、それをしなかったのは私の意思です。

つい最近まで抗がん剤が効けば何年も生きられると思っていて、それを希望にしていたから、私から聞くことはできませんでした。

ただ、そんな大事な話を「話したと思う」と無責任に嘘をついたことがショックでした。

 

というか嘘をついている自覚もなく、本当に「話したと思う」と思っているんでしょう。

そもそも転院した最初の頃とは担当の先生が違うのに、何をもって「話したと思う」と考えたのかも謎です。

 

一般的には告知するからこの人の場合もしたんじゃないかな、くらいの考えなのかな。

本人と家族にとっては人生を揺るがす大事なことです。

医師にとって大事なのはスキルだけじゃないよ、と言いたいです。

 

一昨日はよくおしゃべりもして調子がよさそうだったけど、昨日からまた寝ていることが増えました。

 

先週息苦しさが続いたので訪問診療の先生が脱水を改善させるために点滴量を40から50に増やしました。

 

いっときは良かったようだけど今度は吐き気が治まらないので昨日点滴量を45に減らしました。

 

訪問看護師さんいわく、身体に入れることが負担になってきているのでこれから徐々に減らしていくだろうと。

 

ホスピスでは基本的に点滴をしないと言われていました。

 

姉には気持ち悪さと倦怠感が続くようであれば少し量を減らしていこうという話をして、今日は35にまで減らしました。

 

これから徐々に減っていくんだろうか。

 

退院してから姉の前では泣かないようにしていたけど、今日寝ている姉を見ていたらつらい気持ちが抑えきれなくなって泣いてしまいました。。

 

姉が気づいて手を握ってくれたので「泣いてしまってごめんね」と言ったら「いいんだよ、そのための時間なんだから」と言ってくれました。

 

3歳しか違わないのに「本とに立派に育ったね」と母のようなことを言っていました。

 

泣いてばかりいるのは良くないと思うけど、たまには今日のように泣いいてもいいのかな、と思いました。