回想
笑いの基本は
大勢の前で
コケる事
箸が転んでもおかしい年頃
それは
中学生時代
学校の爆笑王として
君臨した
タロと十三の
鉄板のネタ
ヒトを笑わすのに関しての
キホン中の
キホンである
中学校、校内の
さまざまなイベントで
ワル目立ちすぎるぐらい
目立ってきた我々であるが
１１０ｇでこの世に生を受けて
それまでの１０数年の間
学年でワースト5，６位を
争うぐらいのアホの
たそがれが、表彰台に
登ることは
それまで
皆無だった
そんななかで、月曜朝礼の朝
先日の学内カラオケ大会で
最優秀賞ではなく
俺らチーム向けに急きょ設けられた
「爆賞」
そんなチープな賞に
タロと十三は憤慨し
そんなつまらん賞はいらん
最優秀賞をよこせ
ふざけんな
表彰台なんか
誰が登るか的な話には
なったものの
呼ばれたチームの代表者に
されていた
たそがれは・・
アナウンスで
呼び出される
教頭
「永山リクト君」
「なんやワレ！！」
その人生で初めて
人前で表彰されるという
名誉な役割についたのだ
そんな時、まずは
皆が注目する中で
コケろ！
コケるのだ！！
階段ゴケこそ
漢のロマン
全校生徒と我がチームの
見守る中での
リアル
両手両足が
同時に出て人前を歩いている男
たそがれは
既に緊張しているのは
遠目から見ていても
わかるｗｗ
こけろ！
こけろ！！
寒いさなかの朝礼で
カッコつけ男の
たそがれは
その表彰台を
登る際に緊張してしまい
笑いのキホン
階段コケを
やり過ごしてしまった・・・
落胆するメンバー
しょうがない・・・
あやつは余りにもアホなので
アホを演じろと言っても
アホなので演者としての
アホなフリが
出来ない
親孝行ヤンキーの
たそがれは本番には弱い
残念・・・
そんな蚤の心臓ヤロウが
帰宅ラッシュ時の
鹿児島本線普通列車に
乗りながらほぼ１時間
単独タイツ男を
演じるのだｗ
もちろん当時は
スマホもなくSNSや
ユーチューブも出始めの頃で
動画配信者など
地方の田舎には
いるはずもない
一般乗客に置かれましては
真夏の暑い日に
全身タイツの不審者または
変人が、なにか企んでいると
解釈のしようもない
そんな状況で
ガラケーでの通話で
電車には乗れたのだが、
帰宅ラッシュの時間のため
沢山の乗客より
疑いの目を向けられている・・
駅では駅員に呼び止められて
速足で逃げてきたと
話していた
たそがれ
猛者の登場だ
全身黒タイツ
独り乗車なんて
はっきり言うと
タロにはできないｗｗｗ
そんな混んでる時間に
全身タイツで
顔は極悪ゴリラの
顔面狂気
俺は無理だな・・・・
初対面であれば
同じ空気は吸いたくない筈
そんな中
待ち合わせの駅のホームで
カメラを構えて
鹿児島本線普通列車の
入構を待つ
乗車前のガラケーでの通話では
後方より３車両目で
たそがれは待機していると言い
その１０両目編成の電車が
タロの前を沢山の人を乗せて
徐々にスピードを
下げながら
入構してきた
沢山の乗客に埋まった
電車だったのだが
たそがれがいる車両が近づくと
外から見ても
その異変に気付く
たそがれよ
そなたはモーゼか！！
十戒のワンシーンの如く
外から見ても
すぐわかる
黒い人物の周りには
人がいない
帰宅ラッシュ時間に
全身タイツのその男は
まるで神の使いのような
神々しさを備え
畏れ多くも
民衆はそれを畏怖し
恐れおののき
関わりたくない・・・
その周囲には
見事な結界が貼られているように
見えた
タロの待つ駅に
到着するなり
カメラをもった
もう一人のモジモジ君が
車内に乗り込む
列車のドアが開いた瞬間
たそがれを見ながら
半分怖いもの見たさで
遠巻きに固まりながら眺める
民衆は
もう一匹の
全身タイツ男の
不意の登場に
あっと驚く
増殖か！！！
そして
タロとたそがれの
間には
奇跡の
海割れが
発生した
どどん！！
飛び上がる群衆
恐れおののく群衆
何かのテロなのか？
テレビ番組のドッキリなのか？
2001年
同時多発テロが
発生して以来
テロ組織に対して
国民の警戒心は
強い
そして
2人のアホは
群衆が見守る中
導かれるように
合流する
もうええわ！！
白駒
チーム絆
名物
全身タイツ
誕生秘話
たそがれ
ナルシスト
ザ・エンド
３ｒｄ
つづく