バッチ検定編(14)
書店に来期のギアカタログ号が発売された頃、
僕は新しい板を買おうとしていた。
先シーズン最終日にボードを折ってしまったことと、
1級に合格するための最強の戦闘機が欲しかった。
今は、欲しいニューモデルはオーダーが遅いと買えないことがあるから、
試乗したあとタイムリミットまでにショップでオーダーするが、
この当時はスノーボードバブルの時代だった?から、
夏頃にオーダーしてもショップに在庫がある確率が高かった。
僕が利用していたショップは、20話から変わらずで、
店員のS氏と顔なじみになり、色んな相談に乗ってもらっていた。
その過程で、来期絶対にバッチ検定1級に合格したい話をしていたら、
S氏が別の店員さんを紹介してくれた。
その店員さんもスノーボード担当で、
シーズン中の休日は必ずスノーボードに行って、
JSBAバッチ2級持ちとか、
当時の僕と同じ境遇だったからスグに意気投合して仲良くなった。
その人はN君と言った。
この後、数えられないくらい一緒に滑りに行って、
スノーボード以外でも交流があって、
今でも良い友達関係だから、
初登場から君づけしましたが、
このN君、
始めて一緒に滑りに行った時から、
うわー、うまいなあ!
って思ったんだけど、
滑りで負けているとは絶対に認めたくなかった!
(そう思う時点で認めてるやん)
その後、初対面の日から約7ヶ月後に僕は、
このN君にスノーボードでメンタル的にボロボロに打ち負かされ、
スノーボードを始めてから、初めて、
絶対にコイツにだけは負けたくない!という
ライバル心が芽生えるのだった・・・
それはもう、スノーボードは遊びではなく、
この頃を境に、真面目に取り組むスポーツの領域に入ったのかもしれない。
つづく
注)このバッチ検定編は20年くらい前の話です