佐々木邦『ロマンスと縁談』より



恋愛結婚かお見合い結婚か。周りがどんどんお見合いで結婚していく中、養殖の鯉や鮒には興味無い俺は大海で鯛を釣ると豪語する主人公・橘高庄三の婚活物語。ユーモア文学です。

年輩男性の言葉遊びから結婚観や世俗的な描写から、随所に昭和レトロの香りがします。確か昭和26年初出なので、それもその筈ですね。

このお話、橘高は君子嬢に一目惚れしているので恋愛結婚と言えなくもないのでは、と思うのですが、そういえば君子嬢から見ればお見合い話だったなと。恋愛結婚かお見合い結婚か、それはただの出逢い方の違いであってそこから生まれる恋もある、という……まあこのお話では縁談が纏まるかどうかまでは描かれていないのですが。希望が差して終るのがまた良いですよね。

関係無いですがそういえばこのお話、年輩男性の言葉遊びに始まり終わるのですね。




今回作ったのは鯛の塩焼き、鰻の白焼き、トマトと玉ねぎの紅白夏柚子塩ダレ。