『このたびは 幣もとりあへず手向山
もみぢの錦神のまにまに』
『古今和歌集』より、菅原道真・作
[現代語訳]
あわただしい旅なので(神に捧げる)幣も用意出来ませんでしたが、手向山の錦のような紅葉を幣の代わりに神の御心のままにお受け取り下さい。
百人一首の札としても有名な歌なので訳も御存知の方が多いと思いますが、念のため書いておきました。
「たび」がひらがななのは何故だろうと思っていたのですが、「この旅は」「この度は」のダブルミーニングなのだそうですね。
それにしても、神様に捧げるほどの紅葉とはどれ程美しいものなのだろうと考えてしまいます。柔らかな言葉の響きといい、ゆったりとした気持ちになる歌だなぁと思うのです。
今回作ったのは錦に紅葉する山をイメージした炊き合わせ、錦玉子、飾り寿司の錦鯉。
受験生の皆さま、共通テストお疲れさまでした。