『ひまわりは彼女の神が沈まば廻る、
昇らば等しく廻り見る。』
小泉八雲『怪談(KWAIDAN)』より
ウェールズで少年たちが出会った竪琴弾きの回想録。おそらく「私」は八雲先生ですよね。
竪琴弾きの歌のくだりがとても心揺さぶられる表現で、この感じは『耳なし芳一の話』とも通じるものがありました。もしかしたら八雲先生は平家の御霊に感情移入してあのお話を書かれたのかなと『日まわり』を読んでいてふと思ったのです。本当のところは分かりませんけども。
意図的に全ては書いていないんだろうなと感じる部分がちらほらとあります。日本の日まわりを見て思い出したのは、ウェールズの丘にも日まわりが咲いていたからでしょうか。それとも。
お話の上手い方は余白の残し方も上手いですよね。異国情緒も相まって、幻想的な余韻を感じました。
ところで何でコーデュロイを見下しておられるのかと思ったのですが、そういえば労働者の服に使われていた布でしたね(他にも差別的な表現が含まれますが、当時の世相として受け止めました)。
今回作ったのは日まわり模様のシェパーズパイ風ミートパイ、マッシュルームと小夏のサラダ。
舞台がウェールズということでシェパーズパイにしたのですが、この頃は裕福な御家庭のようだったのでパイ生地を使いました。
マッシュルームと小夏のサラダは妖精の輪のイメージ。