泉鏡花『紫陽花』より
旱の六月、氷売りの少年と謎の貴女のお話。
流れるような構成、文章、少年の純粋さと貴女の儚さ、そして紫陽花。全てが綺麗で、見惚れてしまいます。
読み終わってしばらくして、貴女はおそらく土地神で連れ出してはいけなかったのだろうなと当たりがついたのですが、何だかそう考えるのも無粋なようで、とにかくその世界観に浸っていたかったのです。
今回作ったのは青い紫陽花餅と黒い氷。
紫陽花餅は檸檬蜜を添えました。
黒い氷は甘くした氷にブラックココアパウダーをまぶしてあります。天辺に水晶の如く透きとおった氷を乗せて。
はからずも水無月の酷暑日となりました。
皆様、どうか御自愛の上お過ごし下さい。