『いま、という瞬間は、面白い。いま、いま、いま、と指でおさえているうちにも、いま、は遠くへ飛び去って、あたらしい「いま」が来ている。』
太宰治『女生徒』より
独白形式の短編小説。主人公が女生徒なのですが、性別も世代も異なる人物の主観をこれだけ生き生きと描くのは凄い事ですよね。色々なものを面白がったり、すてきな人だけどここが嫌などなど、とても人間らしい。
女生徒の興味の持ち方も面白いんですよね。いまを指でおさえるという表現など新鮮に感じる箇所が多いです。要所要所でひらがな多め句点多めになるので、文章も軽やかな感じがしました。何となく。
今回は女生徒が作ったロココ料理(女生徒の創作料理)をイメージして作ってみました。
本当はお皿は複数ないといけませんし美味しいと解釈違いなのですが、当ブログの趣旨で一皿とさせて頂き、かつ、ちゃんと美味しく作りましたことを此処に御詫び申し上げます。
加えて、ハムの配置を間違えたことを重ねて御詫び申し上げます。
気を取り直しまして。お話の軽やかな印象から、全体的にミニサイズの野菜を使用しています。
姫きゅうりときゅうりをスライスし、芽キャベツは塩茹で、ベビーほうれん草とハムを添えてサラダに。姫きゅうりを擦り下ろしたものに三杯酢を加え、姫きゅうりジュレと合わせてドレッシング代わりにしました。
それからシンプルな卵焼き。
お魚は薄造りを味噌だれでヅケにし、作中に幾度か登場した白薔薇の形にして添えました。