水原秋櫻子『林ゆく 雨や通草が ぬれしのみ』より
秋雨のしっとりした空気が素敵な歌です。
林をゆく人、雨を受ける通草(あけび)。人を起点として通草の天蓋を想像させる、空間の拡がりを感じる歌だと思うのです。
言葉を通して清涼な林の空気が充ちるような、通草を優しく潤す秋雨の音が聴こえるような。涼しくなって来たことですし、散策も良いですね。
今回は雨にぬれる通草をイメージして、通草白玉を作ってみました。
通草の実を濾したものにレモン果汁少々とグラニュー糖を加えて混ぜ、冷蔵庫で冷やし、それを白玉にかけただけ。シンプルですがなかなかです。
黒ゴマは種のイメージ。