『どなたもどうかお入りください。決してご遠慮はありません。』


宮沢賢治『注文の多い料理店』より
狩りを楽しむ二人の紳士が山で迷い、辿り着いた一軒の料理店。そこで起こる不思議なお話。
宗教的なことには疎いのですが、「宮沢賢治の作品では全ての生き物が対等なのだ」と聞いて納得した思い出。このお話もそうですよね。生き物の命を自らの楽しみのために脅かす紳士たちが山猫たちに食べられそうになる。とても平等です。
宮沢賢治先生の擬音の妙はこのお話でも活きています。
「風はどうと吹いて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木はごとんごとんと鳴りました。」
ごとんごとん。台風並みの風を想像したのですが、どうでしょう。
今回はサラドと山猫の形のパイを作ってみました。
サラドはクレソンを添えて付け合わせ感を強調。匙の中身はチーズクリーム、酢、塩。順に擦り込んで戴きたいところですが、ドレッシングとしてサラドにかけます。
クリームは作中では牛乳のクリームとなっていますが、味のバランス的にこちらにしました。チーズも元は牛乳ということでご容赦ください。
塩はクリスタルソルトの方が「石っこ賢ちゃん」らしいかなと思ったのですが、ごりごり食べることになるので人様にお出しするなら普通のお塩の方が良いですね。
パイの中身はトマトソース、チーズ、バジル。