『チヨン チヨン チヨコ チヨコ
 チヨコレート、
 ゆうべ 見た夢 チヨコレート
 あまい おいしい チヨコレート。』


西條八十『チヨコレートの唄』より


チョコレートで思い出す文学作品、四作目。
『コドモノクニ』1929年八月号に掲載された児童向けの詩です。

山もお城も馬車も王様もチョコレートという夢のある詩で、そして夢落ち。食べれば良かったというくだりが何とも微笑ましいのです。
添えられたイラストもまたかわいいので、機会がありましたら一度御覧になってみて下さいね(ネット検索でも出てくるかもしれない)。昭和レトロも良いなぁ。



今回作ったのはグラスを馬車に見立てたチョコレートムース、小さなフォンダンショコラ、チョコレートの月と王冠。

『コドモノクニ』の挿し絵を見ると分かるのですが、この詩を表現するならこのメーカーのこのチョコレートでなくては、ということで、ムースにもケーキにも例のチョコレートを使用しています。

ムースの上に乗っているのはチョコクッキーにチョコレートムースを染み込ませたものです。
本当はムースの下の方にクッキーを敷こうと思っていたのですが、ムース液を注いだらまぁクッキー浮いて来ますよね(そりゃそうだ)。それならいっそのことムース液を染み込ませてから冷やしてみるのはどうだろうと。よりしっとりして美味しかったです。これもアリ。
レシピは置きませんがクッキーとムース液が同時に余るようなことがあればお試し下さい。クッキーの種類によって食感が変わると思いますが、概ねしっとりするかと。

車輪の部分はレモンをグラニュー糖と水で煮て乾燥させてからココアパウダーをまぶしたもの。

フォンダンショコラは『もらったおみやもチヨコレート』ということなので何の捻りもなく作りました。このサイズでもとろっとするあたりは温度と時間調節で何かわちゃわちゃしています。火を通さなくても食べられる素材ばかりで作ったので短時間焼成でも問題ないのですよ。
材料はチョコレート、バター、グラニュー糖、ココアパウダー、玉子。




皆さま素敵なバレンタインを。