『娘は、はっと顔色を変えた。老人は黙っていた。娘が言った、「あなたは、独りぼっちですか。」「独りぼっちだ。」と老人は微笑を浮かべて言った。娘も微笑を浮かべた。』
小山清『老人と鳩』より


半身不随となり失語症を患った老人のお話。
老人は喫茶店「ハト」の娘と出会い、仄かな救いを得る。とても優しいお話です。
文が細かく切られていて、失語症という説得力が凄いなぁ……と思っていたら小山先生御自身が失語症になってから書かれた作品だったのですね。凄いというのは失礼でしょうか。でも優しい気持ちになれるお話で、とても好きです。



今回作ったのはチーズケーキの鳩。コーヒーとコーヒークリームを添えて。

チーズケーキの鳩はホワイトチョコレートで覆ってあります。クチバシはアーモンド。
木彫り感を出したかったのでチョコレートは上掛けではなくパレットナイフで塗りました。

コーヒーはアラビカ。