『猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫。どこを見ても猫ばかりだ。そして家々の窓口からは、髭の生えた猫の顔が、額縁の中の絵のようにして、大きく浮き出して現れていた。』


萩原朔太郎『猫町』より


幻想文学なのか散文詩なのか、もしかすると随筆かもしれない。詩人の『私』が方向感覚を失って不思議な町に迷い込むお話。

随所に用いられる繊細な言葉選びが町をより不思議なものに見せてくれます。芸術的な町の様子に惹き寄せられる。先生は感性が根っこから詩人なのだなぁと。



今回作ったのは石畳の坂道を模した生チョコ、猫クッキー、それに『町全体が一つの薄い玻璃で構成されてる、危険な毀れやすい建物みたいであった』とのことでしたので、飴細工で飾ってみました。

うねうねした飴細工は方向感覚の錯覚のイメージ。
ブルーベリーの飴掛けは、硝子の支柱のイメージです。


[飴掛けポイント]
・火にかける前に砂糖、水、色素を混ぜておく
・火にかけたら一切混ぜない
(混ぜると砂糖が結晶化するため)
・飴は150度まで熱する
(150度が計れない場合は、飴を爪楊枝などに付けて水に浸し、カチカチに固まればOK)
・果物を爪楊枝、または竹串に刺し、飴にくぐらせ、ある程度落ちるまで待つ
・程好い形になったら水に入れて飴を固め、すぐ引き上げ、水を切る
(飴は水に溶けるので注意。この形にするのでなければ水に潜らせる必要はありません)