殊能将之『ハサミ男』より
連続殺人犯、通称ハサミ男が自分の模倣犯を探し出す、という本格ミステリ。
片っ端からネタバレになりそうなので本筋については語るまい。とにかく見事です。再読時の答え合わせでその緻密さに感動する。
これからお読みになられる方は、グロテスクな表現も出て来ますのでご注意下さい。
それと、半分はハサミ男こと『わたし』視点で進行するので、語り手に引き摺られる傾向のある方はお気を付け下さい。
個人的には、あまりにも発想がかけ離れている部分が多く、そうか、この人物はそういう捉え方をするのだな……と思いながら読みました。理解は出来ないのですが、こういった人を思い込みで補完するのは何か違うと思ったので。
ラストについて思うところがあるのですが言えない。ネタバレ。
今回作ったのはトマトソースがたっぷりかかったミートパイ、低木をイメージしたサラダとハサミ型のパイです。手前のひとひらは裏葉色の制服のイメージ。
ミートパイもですが、トマトソースが特に美味しく出来て満足。トマトの甘味と爽やかな酸味。食通の『わたし』が賞賛するくらいのトマトソースですから、手間隙掛けました。
ハサミは、銀色に光るハサミということで銀箔をのせて焼きました。我ながら単純。