戸板康二『團十郎切腹事件』より


老歌舞伎役者、中村雅楽の探偵譚。
稀代の名優・八代目團十郎は何故自刃したのか。その少し前、江戸から名古屋に向かう道中で何があったのか。旅に同行したというある人物の話を元に絵解きする、というミステリ小説です。

この作品そのものが1959年の作なので、様々な面に時の流れを感じます。八代目の時代、それに昭和中ごろの世相をそれぞれ感じることが出来る。そして歌舞伎の世界の独特な事情も描かれていて、フィルムの絵巻を客席から観ているような感覚でした。



今回は酢の物と海苔で定式幕を、その他は……御覧の通りです。
読み終えた方には伝わるかな、と。





遅くなりましたが。
あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。