その時また勉強の鐘がなったので、机の上の書物を取り上げて、僕の方を見ていられましたが、二階の窓まで高くった葡萄蔓から、一房の西洋葡萄をもぎって、しくしくと泣きつづけていた僕のの上にそれをおいて静かに部屋を出て行きなさいました


有島武郎『一房の葡萄』より


子供の頃に自分の醜い心と向き合うのは難しいですよね。今でも簡単ではないのですが。

大人になってから読むと、今度は先生から学ぶことがありますね。
叱るのではなく、省みてもらって諭す。そして拗れないよう橋渡しをする。言うのは簡単ですが、実践は容易ではないですよね。本当に素敵な先生だと思います。


児童文学らしさを意識して、少し作り直してみました。
白い帆船、赤い絵の具、青い絵の具、そして一房の葡萄。
帆船はケーキをホワイトチョコレートでコーティングし、帆を立てました。下の赤い部分はドライフランボワーズです。そして青いゼリーに葡萄のソース。全体的に甘酸っぱく仕上げてあります。