お父さん(祖父)と私の27年
幼少期の頃の記憶part2
幼稚園へ入園して父の日を迎えました。
「お父さんの似顔絵を描きましょう」
私はまず大きな画用紙に肌色のクレヨンで
大きく丸を描きました。
次に小さな黒い丸を2つ。
髪の毛をチョロチョロと描いて、
おそらく最後には一本線で
受け皿のような口を描きました。
その絵についてどんな説明を加えて
誰に渡したのかは記憶にありませんが
確かにお父さん(祖父)を想って描きました。
そしてその絵は暫くの歳月、祖父母の寝室に
飾られていました。
幼稚園児最後の年、
嵐のような出来事が起きました。
父と母が離婚を決めていたのです。
「その日」の前日には父と兄とお風呂に入り
家に残る残らないの話をしました。
抽象的過ぎて何を話しているのか
私は当時良く分かりません。
翌日には飼っていたペットまで連れて
母は私達を連れて出掛けたのです。
ペットは猫でしたので連れる事なんて
今迄になかったもので
普通じゃ無いと感じました。
祖父母はそんな私達と向き合い
また父も覚悟を決め、母も苦渋の決断をし
私だけを元の生活に戻しました。
祖父がお父さんとなり
祖母がお母さんとなり
父と2人で卒園式を無事に終え
寒く漠然とした季節を乗り越え
春の季節になっていったのでした。
2023.09.01
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