長引く咳:胃食道逆流症かも? | いびき 睡眠時無呼吸症候群 睡眠呼吸障害 口呼吸 吃逆(しゃっくり)
長引く咳:胃食道逆流症かも? 胃酸、胆汁が食道へ--加齢、肥満、食生活が原因

「胃食道逆流症」(GERD)は、げっぷなどの空気や胃酸、
胆汁が胃から食道に逆流する病気だ。
消化器の病気でありながら、慢性的な咳(せき)など、呼吸器
に症状が出ることがある。
医師の理解はまだ十分ではなく、患者の中には発見が遅れて
重症化するケースもある。
病気を知り、診断の際に的確に医師に症状を伝えることが治療
への近道だ。
GERDの症状や治療法を紹介する。【望月麻紀】

GERDの典型的な症状は胸焼けだが、のどの違和感、咳、
中耳炎などの症状が出ることもある。

逆流が起こる原因の一つが加齢。
下部食道の筋肉の締まりが悪くなるなどして逆流が起こり
やすくなる。
 ・肥満や衣類の締め付けで腹圧が高い
 ・脂肪や刺激物の多い食生活で胃酸が多い
 ・食べ過ぎ
 ・姿勢が悪い
なども原因になることから、生活習慣病とも言われる。

そのため治療には胃酸の分泌を抑える薬の服用と同時に、生活
習慣の改善が求められる。
再発もしやすいので長期的な注意が必要だ。

胃から食道への逆流によって呼吸器に症状が出る仕組みは
いまだに分かっていない。
逆流でのどの奥に炎症が起こる「直接障害説」と、逆流で神
経が刺激を受けて咳などが出る「反射説」が主な2説だが、
いずれも確認されてはいない。

◇ぜんそくと併発も--胃酸を抑える薬で改善

米国の研究では、GERDは慢性的な咳「慢性咳嗽(まんせい
がいそう)」の3大原因疾患の一つに挙げられている。

専門医で作る日本咳嗽研究会によると、日本の慢性咳嗽の3大
原因疾患は、
 ・副鼻腔(びくう)気管支症候群
 ・アトピー咳嗽
 ・咳ぜんそく
だが、たんが少ない乾いた咳に限れば、GERDが原因疾患の
割合は0.5~14%に上るとの報告がある。

しかも成人に限らない。慈恵医大青戸病院小児科の青田明子
医師は05年10月~06年9月の間に入院した中等症以上の気管支
ぜんそく患者15人(平均年齢2歳)に対し、食道下部の酸性度
を計測するなどしたところ、4人がGERDを併発していた。

併発している場合、ぜんそく症状が重症化するだけでなく、
ぜんそくの発作時に逆流が起きるとも考えられている。
この悪循環で、咳が重症化しやすい。青田医師は「小児気管支
ぜんそく患者でもGERDの合併頻度が高いことが確認された。
診察の際、念頭においておくことが必要だ」と話す。

診断には、内視鏡検査で食道の炎症を調べたり、鼻から通した
細いセンサーで食道下部の酸性度を24時間計測したりする。
胸焼けなどの自覚症状がありながら、内視鏡検査では炎症が
見つからない「非びらん性胃食道逆流症」も多い。
日本咳嗽研究会代表世話人の金沢大病院呼吸器内科、藤村政樹
助教授は「医師の理解も十分ではない」と指摘する。

こんな例がある。東京都内の半蔵門病院アレルギー・呼吸器
内科の灰田美知子医師は、ぜんそくの発作を抑制するための
主治医の服薬指導を守っていながら、咳で夜も眠れない中学
3年の女子生徒を診察した。
「(指示通り)気管支拡張剤を飲むと、むしろ咳が出る」と
いう患者の訴えからGERDを疑い、胃酸を抑える薬を処方
したところ改善した。
灰田医師は「受験勉強で夜食を食べる生活習慣も影響していた
ようだ」とみる。

また慢性咳嗽で別の病院に入院していた30代男性の場合、一度
はGERDを疑われて内視鏡検査を受けたものの、非びらん性
で確定診断されず、十分な投薬が受けられないまま5カ月入院
していた。
半蔵門病院でGERDと診断され、職場復帰も果たしたという。

◇医師と患者、情報共有を

灰田医師は、GERDを見逃さないよう、初診の患者に
「Fスケール問診票」を渡し、GERDの可能性を最初に
調べている。

この問診票は、群馬大病院光学医療診療部の草野元康助教授が
作成した。
米国で作られた問診票が治療効果の判定に使いにくいなどの
課題もあり、独自に作成した。

内視鏡検査で炎症が確認されたGERD患者124人に、主な
消化器の症状や「夜眠れるか」など50項目について有無を尋ね、
最多回答12項目を選んだ。
それぞれの症状の頻度を点数化して、合計点数が一定以上の
場合、GERDが疑われる。

内視鏡検査や食道の酸性度測定で診断をつけるまでには時間も
手間もかかる。
このため、日本咳嗽研究会は01年「あまい診断基準」を策定。
一定条件を満たせば、とりあえず胃酸を抑制する薬を処方する
方法を示した。

藤村助教授は「医者も患者も情報を共有することが必要」と
言う。
研究会はホームページで医師向けにGERDなど慢性咳嗽の
原因疾患の診断基準と治療法を紹介し、一般にも原因疾患の
一覧を公開。
「長引く咳の原因が表にあるはず」と、表を持参して医療機関
を受診するよう勧めている。

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◆胃食道逆流症の主な症状◆
(1)胸焼けがする
(2)おなかがはることがある
(3)食事をした後に胃が重苦しい(もたれる)ことがある
(4)思わず手のひらで胸をこすってしまうことがある
(5)食べたあと気持ちが悪くなることがある
(6)食後に胸焼けがおこる
(7)のどの違和感(ヒリヒリ)などがある
(8)食事の途中で満腹になってしまう
(9)ものを飲み込むと、つかえることがある
(10)苦い水(胃酸)が上がってくることがある
(11)げっぷがよく出る
(12)前かがみをすると胸焼けがする
※「Fスケール問診票」から抜粋
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日本咳嗽研究会ホームページ
http://www2.eisai.co.jp/netconf/cough/index.html
サイト内では、咳の専門医も紹介している。



[出典]毎日新聞 2007年2月12日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/news/20070212ddm013100113000c.html



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「胃食道逆流症」は、むし歯や口臭、さらにはいびきとも関係
がある。
胃酸はpH2前後、エナメル質が溶け出す臨海pHは5.5である
から、「胃食道逆流症」の人はどんなに歯ブラシをしても
むし歯になる可能性がある。

いびきをかく人は「口呼吸」のため、夜間就寝時に唾液が乾燥
してしまう。
唾液による胃酸の中和が起こらないため、尚一層むし歯になり
やすい。

特に、酸っぱい匂いのする口臭の人は要チェックである。
自分では気がつかないことが多いので、家族や友人にチェック
してもらう必要がある。

3歳児健診で、既にこの酸っぱい匂いのする口臭のする子ども
がいる。


[チェックリスト]
http://yokoyama-dental.info/auatoeehiaaename.html