『レイティングシステム(Rating)の恐ろしさ。勝者と敗者を分ける仕組み。Rating戦は3連勝することが成功への近道。』

今回のタイトルですが、今回はRatingについてお話したいと思います。

twitterで書こうと思ったのですが、長くなりそうだったのでブログに書くことにしました。

とあるテニスゲームでRatingというシステムがあります。

まずRatingを簡単に説明するために、Ratingのシステムを以下に定義します。

厳密には異なりますが、説明を分かりやすくするために簡略化しています。

 

【定義】

・開始は5点からで最高は20点とします。
・1勝すると5点で、2連勝すると前回の点数(5点)を2倍して10点と計算します。
・逆に2戦目で負けた場合は、前回の点数(5点)を-2倍して-10点とします。
・Rataingの上限は±20点として、負けても-20点まで、勝っても20点までとします。
・負けた場合は、前回の勝ち点を2で割ります。-20の場合は、10(負けは-10)。-10の場合は、5(勝ちは-5)。

とあるゲームでの話です

 

・・・。


ある日、私はテニスゲームをしていて、そのゲームでは20勝10敗前後で6~7割程度で勝ち越しをしていたのですが、なぜがRatingが上がらず、少しの連敗でRatingが一気に下がってしまいました。

そして何度か試合を重ねて連敗を重ねてしまい、勝率5割程度に落ち込みました。

 

Ratingは±0でトントンぐらいだろうな…と思っていたのですが、なんということかRatingがマイナスになっていたのです。

何が起こっているのか始めは理解できなくて、Ratingを上げるために何とか勝ち越して勝率5割以上にしましたが、Ratingが上がらず、その原因を調べる事にしました。

まずRatingの計算方法を知る必要があるな・・・。

Ratingは1勝すると5、10、次に負けると-20と一気に下がっている。

 

なるほど、こうなるのか・・・。と何度か試合を重ねてRatingのポイントの推移を見ていくとある法則性に気付くことが出来ました。

 

それが先ほど書いたRatingの【定義】の内容でした。

説明しやすくするために、見やすい表にしてみました。

まずは2勝1負を繰り返した例を計算してみました。結果はこのようになりました。


4勝2敗で勝率は6-7割程度ですが、Ratingは合計で5となりました。

4勝2敗なのにたったの「5」しか上がらないのです。

 


※戦闘力をRatingと置き換えてください


2連勝して5、10と積みあがった後に、3戦目で-20でトータルが-5に下げられてしまいました。

トータルが減ってしまった心理状態から焦りが生じてメンタルが良くない状況になり、勝率が4勝2敗から3勝3敗になったとします。

では3勝3敗になるとRatingはどうなったでしょうか?



勝率は5割ですが、Ratingの合計が-15となりました。

1連勝で5ですが、次の試合で-10となり、Ratingをプラスに持っていく事が出来ません。

焦りの状態が落ち着き、心理状況も良い方向に持ち直し、本来の勝率に何とか戻したものの、やっとの思いで4勝2敗に戻しました。

結局トータルのRatingはどうなったでしょうか。

最初の4勝2敗で5点、3勝3敗(例では10からでなく5からカウントし直しています)で-15。
それに持ち直した4勝2敗の5点を加えると5-15+5=-5点です。

トータルの戦績はこのような感じです。
11勝7敗
勝率0.611(約6割)
Rating -5


勝率は勝ち越しているのに、Ratingはマイナスです。これを投資に置き換えて1点を1万円とすると5万円の損失(マイナス)です。

では3連勝して1敗した場合はRaingがどうなるか計算していきます。


5勝1敗で計算すると合計は45点になりました。

4勝2敗でたった1敗の差でしかないのに、5点と45点、大きな差がついてしまいました。

では3連勝した後に、たまたま不運の1敗がなく、6連勝してしまった場合どうなるでしょうか。



Raintの最大は20としても95点、5勝1敗の2倍になりました。

投資に例えて1点を1万円とすると95万円の稼ぎになったとしましょうか。


Ratingってもしかして投資と似ている・・・?

そう、レバレッジを利かせる事もできるし、複利で大きな資金を増やすことも出来ますが、レバレッジを利かせると負けた時の損失も大きくなるので、リターンも大きくなりますがそれだけリスクもあります。

 

この戦績を1か月の戦績として1年間繰り返した場合どうなるでしょうか。

 

投資というのは短期で回せればそれで良いですが、そうではなくて、長期間で運用していくものですよね?

 

1か月にトレードを何回か行ったとして、最終的にその勝率に収まっていったと仮定します。

 

6連勝すれば6回のトレードでその月はやめても良いですし、負ければ勝てるまでトレードは普通は続けていく事になります。

 

1年間の戦績を勝率別で計算した結果が以下になります。

毎月勝率5割(2勝2敗のペース)の場合、年間で-15×12=-180万円
毎月勝率6割(4勝2敗のペース)の場合、年間で5×12=60万円
毎月勝率8割(5勝1敗のペース)の場合、年間で45×12=540万円
毎月勝率10割(6勝0敗)の場合、年間で95*12=1140万円

投資ではRatingを複利に例えるとすると、
Ratingというシステムを採用した場合は、勝率5割では資金の状況にもよりますが1年を待たずに破綻する可能性が高いです。

これは正直なところヤバいですね・・・。

何がヤバいのかというとトントンの勝率のはずなのに、大きく資金が減っている心理的ショックも大きいですが、次に立ち上がれないほどの大きな損失があることに加え、勝率5割を1年間続けていたので、
次の年も勝率5割になる可能性が高いということです。

4勝2敗ではかなり勝ち越しているイメージですが、それでも年間で60万円・・・。

 

あれだけ投資を何度も何十回も繰り返したのにたったこれだけか・・・。

と思いますが、
3勝1敗を毎月繰り返した場合に世界がガラッと変わります。

3勝1敗では一気に540万円の利益と変わります。

どこで世界が変わるのか?それを考えた時に
【3連勝する】という事で大きく世界が変わってきました。

Ratingも上り調子で上がっていきます。

このようにRatingシステムは勝率が高いプレイヤーにとっては大きなアドバンテージになるものの、

 

資金を稼ぐために、Ratingを稼ぐために何十回も何百回も毎月試合を繰り返しても、勝率が5割であればマイナスの世界に突入していき、プラスに上げていくのに労力と努力と時間がとても必要になります。

戦いを行った経験は残りますが、毎月500戦250勝した歴戦のプレイヤーだとしても、
Ratingのマジックに掛かると、トータルマイナスで稼げないランカーにすらなれない無名な底辺プレイヤーになります。

それに比べて、たったひと月に6試合で6勝するプレイヤー、6試合で5勝するプレイヤーと圧倒的な差がついてしまいます。

Ratingという世界で勝ち抜くためには毎月何百回戦って、何度勝利を積み上げても勝率が低ければそれは時間の無駄でしかありません。

 

むしろ投資においてはお金よりも大事な『時間』という資産を失ってしまったという事になります。

それで分かったことがあります。

 

何十回、百回試合をして勝利を積み重ねても、Ratingの世界ではたった数回の試合で勝者になれるのだと。


そのため、どんなに少ない試合でも良いのですが、まず3連勝するということを意識して、毎試合丁寧な試合を心掛けました。

 

そうすると少ない試合回数でもRatingは上がっていきました。

 

時には運が良く6連勝も10連勝もすることもありました。

2連勝ではダメで、3連勝を繰り返さないとダメだという事を意識しながらゲームでも投資でもやっていく事が重要です。

 

Ratingのプレイヤー階層を勝率で表すと以下のカーストになると考えています。
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勝率5割のプレイヤーは【死】

勝率6割は利益を残せないプレイヤー、死に片足を突っ込んでいる

勝率7割は生活できないけど、なんとか生き残っていけるプレイヤー

勝率8割以上がプロ選手

勝率9~10割はたった数試合でも億以上を稼げるスター選手
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投資の世界では、勝率2割でもなんとか生き残っていけるプレイヤーになる事は可能ですが、利益としてはたかがしれています。

投資においてもRatingのシステムを採用するのであれば、勝率8割以上が求められる世界です。

投資で理解していてRatingシステムを採用しているのであれば全く問題はありませんが、
その仕組みを理解しないでRatingシステム(複利でのハイレバレッジ)を採用して戦っていると一気に死に近くなります。

投資では複利やレバレッジを利用する事でRatingを好きなだけ調整することが出来ます。

ここではRatingの上限を20に設定していましたが、Ratingが増えるに従って、Ratingの上限をさらに50、100と増やすことも可能です。

もちろんRatingの上限を上げてRatingを加速度的に上げていく事も投資では自由ですが、
その自由さゆえに自分自身の力量を誤ると一瞬で死に片足を突っ込み、焦りと不安、プレッシャーによるメンタルの不調や不慮の事故によって、一瞬で死のプレイヤーの仲間入りとなります。

まずはRatingの掛け率を下げて生き残るプレイヤーになる事ですが、それでは投資をしている意味がありません。

自分自身の力量(勝率)をわきまえて適切なRatingでバランスよく運用して行かなければなりません。

Ratingを採用する場合は、何としても3連勝を死守する、それが出来なければ失敗するという意識が必要になるかと思います。

 

パチンコやスロットや競馬では、資金を何度も投入すれば大当たりが出ることもあるでしょう。

 

ですが、投資は大当たりを狙うものではないという事を認識することが必要ですね。