7 tradhing methods, part 1の説明から入りたい。

フィボナッチリトレースメントの戻りを利用した短期売買戦略

 

英訳ではBungy Jump Fibonacchi Returnとしているが、

物理的慣性の法則から、頂上から落下したときの反動や動きそのものがバンジージャンプに似ていたため、そのように命名している。

 

まず売買戦略の前にフィボナッチ比率とリトレースメント(戻り)について説明する必要があるだろう。

 

フィボナッチについては、数十ページの記事が書けてしまうため、細かい説明はここでは省略する。

リトリースメントとは戻りの比率であり、良く使われている数値では38.2%、50%、61.8%がある。

 

強い下降トレンドにおいては、最小の戻しはおよそ38%である、逆に強い上昇トレンドにおいては、ダブルトップの急落から発生した強い短期的な下落の後の戻しは、

 

38.2%に留まらず、61.8%を超え、80%程度の右肩下がりのダブルトップ、つまりは三尊の形を形成する事がよくある。

 

そして三尊を超えるときに、VフォーメーションというV字戻しという100%の戻しを形成することが、強い下降トレンドまたは上昇トレンドで30%の可能性で(レンジは70%という原理原則より)起こり得る。

 

フィボナッチはエリオット波動理論との組み合わせを持って適用される。

エリオット波動理論とは上昇5波の波があり、6から8波で下降していく理論である。

 

この戦略では、下降6波で売りから入り、7波で買い、フィボナッチの61.8%で利益確定を行い、下降8波で売りを行うという戦略になる。

 

エリオット波動をよく見ると見慣れた形を形成しているのが分かると思う。そう、三尊だ。

三尊を形成するところで、第7波の戻したところでは三尊を形成する可能性が高く、強い上昇局面でトレンドが長く続いたときには、1度は6で急落をする。

 

そこで5で売りのポイントを探し、6で売り、7で買うというのがこの戦略にあたる。

 

では6のどこで売れば良いのか?それを明確に定義するとしよう。

RCIというものがある。設定は私が普段設定しているSMAと同じ14、21、57である。

図1.1時間足ポンド円

 

「売る場所は1時間足のRCI14,21,57が全て100に近いところ、大体133ぐらいで売れば良いですか?」

そのような質問が出てきそうだが、答えはYes、その通りである。

 

もちろんこれは、4時間足で事前にエリオット波動を形成していて、現在が上昇5派という事を理解した上で1時間足を見てエントリーを行う。

 

ストップロスは資金の10%に設定する。ポジション数が少ないほど勝率は高くなる。

勝率を上げるためには、ポジション枚数を落とし、134前後までロスカットを引き上げる。

そのような万全で低空飛行を行う事が結果的に資金が増える事に繋がる。

 

RCIの買われすぎを信用するが、最善を尽くし、万全を期す、それがトレードである。

 

もし、133を超えてしまったら?もし想定外の事が起きた場合、そこで追加で売りを行う。

 

133のブレイクラインまでは必ず1度は戻るという原理原則がある。

そこまで戻れば、133の売りは建値で決済する。

そしてRCIが全て下に張り付く状態まで待つか、エリオット波動7波の買いを行うタイミングで売りを決済する。

 

相場の本質はロスカットといかに向き合うかである。ロスカットは必ず設定しなければならない。

それでもロスカットは不要なところですぐに執行されてしまってはダメなのである。

 

次にエリオット波動7波のどこで買いを行うのか?

これは4時間足(または1時間足)のローソク足を見て判断することになる。

 

 

分かりやすく説明するため、ローソク足の上下の髭は消して実態のみのローソク足を書いた。

 

「青い上にぶっ飛んでいるところで買いをすれば良いのでしょうか?」

 

という質問がありそうだが、Yes、その通りである。

 

4時間ローソク足の高値が徐々に切り下がっており、高値を上に抜けたところで、物凄い強烈な勢いで上に上昇している図を見てもらいたい。

 

これは過去の4時間ローソク足チャートでも良く出ており、ユーロドルやポンド円、ドル円といった通貨に限らず、株や日経平均でも実際にこのように吹き飛ぶケースが多々あり、優位性がある。

 

つまり、ここで買いを行えば、高勝率であるため、このタイミングで買い直しを行う。

図2.1時間足ポンド円(図1にエントリーポイントの☆マークをつけたもの)

 

損切は直近の安値を下回ったところである。ここでは大きな損切幅は設けずにタイトの方が良い。

大きく爆発的に上昇しない場合は、それは下降トレンド継続の証明でもあるからだ。

 

図2では直近の安値を下回らずに上昇しているが、これが切り下がるとまた別の景色に変わる事もよくある。

 

買いと売りで損切幅やポジションが違うのはその性質にある。

その売りと買いの性質はpatarn2の戦略か他の記事で説明したい。

 

利益確定はフィボナッチ、これをここで初めて使う。

 

前提条件の説明が大分長くなってしまったが、フィボナッチを使うと良いだけでは荒っぽい説明なので、詳しくどのような場面で使うべきか前提を説明したが、理解していただけただろうか。

 

フィボナッチのリトリースメントの38.2%で一部利確する。建値付近まで戻せば、同じ分だけ買い直して良い。

 

50%で半分利確する。建値付近まで戻せば、同じ分だけ買い直して良い。

 

61.8%で全て利確する。ここで三尊の高値を測定して、売りの準備を行う。

 

最後にエリオット波動の下降第8波で売る。ここでは最初に説明した通り、エリオット波動は三尊も含んでいる。

 

王道の三尊を利用したトレード戦略については、別途戦略があるため、それはダウ理論と共に説明を行いたい。

 

ダウ理論の説明なしでは、三尊売りや、次のターゲット算出の説明を行うことはできないだろう。

次の記事では、タートルズのドンチャンブレイクと魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門で掲載されている戦略をアレンジしたものを説明する。

 

Rラリーの入門書は定価3万円、電子書籍版では2万円でAmazonで販売されているが、情報商材屋さんというサイトでは\750で売られているのを見かけた。

 

なんとも言えない気持ちになるが、個人的には\750があるならそちらで買いたかったのが本音だ。

そちらでは買ったことがないが、良著ではあるのでもし興味があれば自己責任で購入してみるのも良いだろう。

 

次の記事

2.タートルズのドンチャンブレイクアウト、リンダ・ラリーのタートルズスープの短期的エッジを利用した新短期売買戦略

英訳:Anti-Trade Rule named Heartbreak Slope