手術の翌朝、9時過ぎに眼科の診察室に呼ばれ、診察を受けた。


「今日から毎日、ガーゼの交換と点眼薬を投与します。」


そう言って先生は重なっていたガーゼをゆっくり外した。

目の状態がどうなっているか気になってはいたが、「ギョッ」と声が出そうなほどビックリした。


ガーゼを外した目は充血しているなんて言葉では言い表せないほど、赤く染まっていた。


「今日は手術明けすぐだから真っ赤だけど、1週間もしたら赤みも腫れもひくから大丈夫ですよ。」


「そうですか。ハハハ…。」


あまりの目の状態に乾いた苦笑いをするしかなかった。


午前中の診察が終わると、もう何もすることがない。

フロアをウロウロするわけにもいかず、仕方なく部屋に戻った。

この調子でいくと毎日暇だなぁ…。

でも手術が終わったからと言って、まだ何かあるかわからないから、安静にしておこう。

ゆっくり休むことが一番の薬だから。


そう言い聞かせ、毎日目の赤みがひくのを待った。