手術後の夜、看護師が食事を持ってきた際に明日からの食事は自由に決められると言うので、極力和食を選ぶことにした。


配膳された食事に手をつける前、大学病院の食事は地元の病院の食事と違い、こんな食事が出てくるの?と驚きつつ、明日からの楽しみは食事ぐらいかな…。と思いながら、ゆっくり食事を楽しんだ。


食事の後、消灯までの時間はまだあったが手術が終わった安堵感からか、その日は夜更かしもせず、すんなり眠りについた。


しかし、眠りについてからどのくらい時間が経ったかわからない頃、部屋の外の騒がしさに気がついた。

時計を見ると0時近い時間だ。


なんだ?

看護師が怒ってるぞ。


部屋の外に誰かいるのか?

静寂に包まれたフロアに看護師と誰かの声が聞こえる。


看護師が名前を呼んでいる。

あぁ患者の誰かが部屋の外を歩いているのか。

こんな時間にやめてくれよ。

しかも部屋のすぐ近くで。


気にせずに寝たいが、すぐそばで騒がれては非常に寝にくい。

しばらく起きて様子を伺っていると、やっと患者が部屋に戻ったらしい。


明日は同じこと起こらないよね…。

明日からの楽しみもない中で、少々の不安を感じながら、再び眠りについた。