はじめに

 組分けなどでケアレスミスを連発して、目を覆うような点数をとってしまったとき、「習い事、学校行事が忙しかった」、「体調が悪かった」などの言い訳をさがしてしまいます。しまいには、「あなたが2日酔いだったから」、「おまえが珍しく妙なプレッシャーをかけたから」などと罵倒しあい、夫婦喧嘩になることすらあります。そこで、ケアレスミスの連発が本当にこのような特殊要因によるものなのかを統計学的に考えてみました。


考え方
 1時間に特定の交差点を通過する車の台数、1日に受け取る電子メールの件数のように、離散的でランダムに発生する現象はポアソン分布に従うことが知られています(Wikipediaより)。具体例として、ある小説家が平均して英文1ページあたり3個のスペルミスをするとします。この小説家の100ページの作品の各ページのスペルミスの数をカウントしていくと、この分布は理想的にはポアソン分布に従い、下図のようになります。すなわち、実際に2個、あるいは、3個のミスをしているページが最も多く、それぞれ22ページあり、ミス数が平均ミス数から離れるほど、ページ数は減っていきます。

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平均的なミスの数を変えた場合に、この分布がどのように変化するかを示したものが下図です(縦軸は確率にしてあります)。ポアソン分布にはその平均と分散が等しいという性質があり、平均的なミス数が増加すれば、ばらつきが増えるという傾向があります。

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 ケアレスミスを分析する際、ポアソン分布は離散的なデータを扱うものなので、ケアレスミスの頻度として、ケアレスミス率ではなく、週テスト1回あたりのケアレスミス数を指標とします。組分け、学判は問題数が約2倍ですので、ケアレスミス数を2つに分割(例えば、5→2+3)して週テスト2回分としてカウントしました。週テスト1回あたりケアレスミス数の平均値(5年)は1.53でした。


結果

 下図が実際のケアレスミス数の分布とポアソン分布(平均1.5)を比較したものです。完全に一致しているわけではありませんが、かなり似た分布になっています。すなわち、週テストあたり4個というケアレスミス連発も現状の平均ミス数から統計的には十分あり得るものであり、この程度であれば、特殊要因による突発的なミス連発ではないことが推定されます。

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結論
 週テスト換算で4問程度のケアレスミス連発の原因は特殊な要因ではなく、ポアソン分布から統計的に予測される範囲であった(うちの場合)。従って、本番でのケアレスミス連発を防止するには、地道にケアレスミス率を下げていくのが基本である。


補足
 上記は体調不良などの要因がケアレスミスを多くする可能性を否定しているわけではありません。うちの場合、そのような要因の影響が明確にあらわれないほど、平均ミス率が大きいのかもしれません。