【10年前】



ケホケホ…あー止まらない…。



お前ずっとだもんなー、夜とか辛そ



うん…寝れない



たるんでるぞ杏璃!!
ちょっとした事で戦は生きるか死ぬか決まるぞ


死なないよー…でもちょっと危ないかもねー
なんかね…止まらないのよー我慢できないの喉のあたりが。



もう医療室閉まってるよな



貴様が毎日医療室行くのが遅れるからだぞ



ごめんちゃい
ケホケホ…









おーもうお前ら帰ってたのか



早いのう



お帰りー
みんな息してるねー
ケホケホ



その言い方やめんか杏璃




杏璃、最近咳多いのう



その話してたんだよ



おーそうかそうかぁ
よし、わしが背中さすってやるき!



うん、ありがとう
ケホケホ
あんま…変わらないような気がするけど
ケホケホ



原因なんなんだよ



知らない…熱はないし…ケホ
多分、なんか癖になってるのかな
喉がかゆい?
喉がうーん、とりあえず喉が悪い



まぁ、体調は悪くなさそうだしな



何を言っておる、こう咳が続いている時点で体調不良だろ




ごめんってば…ケホ



あ、昔もこういうことなかったか?



あ、あった…ようななかったような



あーあれか百日咳



それだ!
でかしたぞ高杉



え?
ケホケホ




あの時どう治ったんだっけ、杏璃覚えてるか?




え?百日咳?ケホケホ
ケホケホ



百日咳って確かおんしら…



先生の記しの中に残ってねーかな



あるだろ



あるな、よし探しに行くぞ




え?え?
ちょっと待って…待ってケホケホ



お前はそこで待ってろ
辰馬ぁ変な事すんなよ?



おいおい…おんしら百日咳って
百日咳って知ってて言ってるのか?



……多分知らないで言ってるんだと思う。




【/10年前】




戦争中でも先生の大きさは変わらないのです
逆に大きくなっているのです。
なくなったあとなので、
こういう風に軽く言ってるけれどもみんな心の中でちくっときてるのです
だから先生の事は言わないのが最初はどこかであったのに
やっぱりあんなに関わってきたからどこかでとっさに「先生」と発してしまう
そこで何もなかったかのように振る舞うっていう。
私は毎回みんなが息して帰ってくるか確認します。
それを桂は嫌がって
銀ちゃんは黙認して
高杉は気持ち悪がります死なないと思っているから
辰馬はきっと気味悪がりながらもおもしろがっていたと思う。

【20年前】



杏璃の咳とまらねーなー



もしかしたら何か悪い風邪なのかもしれんな



さっき松陽先生が”百日咳”っていう事言ってたぞ



なんだ高杉、その”ヒャクニチゼキ”というのは



知らね



んだよ、使えねーなー



うるせー天然パーマ



もしかしたら百日、咳をするのかもしれんな



その後どーすんだ?



さぁ?治るのではないか?



じゃあ後百日も続くのかよ



それか…



なんだよヅラ



ヅラじゃない、桂だ
それか、百日分咳が続けば…死ぬのかもしれん



え?



え?



そうなっては不味いな




やべーよそれ、早く先生になんとかしてもらわなきゃ!!!!!



うむ、松陽先生なら何とかしてくれるかもな



当たり前だろ!!!松陽先生なんだから

【/20年前】




小さい頃は何でも”死んじゃう”とか言います。
懐かしいです。
勿論百日咳ではありません。
ただの松陽先生と私の会話でその単語が出てたところを高杉くんが勝手に聞いて勝手に頭に残っていただけです。
可愛いねー。



松陽先生に会ってからの銀ちゃんはそれはそれは最初は…

むかつく奴だった


今思うと来てからのリズムに慣れなくて、自分を保つために寝ていたのかな…。





きっと松陽先生の優しさに戸惑っていたんだね