日本の科学研究が失速? いささか疑問が… | 佐藤のPoint of View

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動物病院のコンサルタントとして、日々気づいたことを書いていきます。 at 株式会社サスティナコンサルティング

佐藤です。

 

イギリスの科学雑誌で有名な「nature」が5年間で日本の研究論文の割合が低くなっている事が報道されました。

 

https://prw.kyodonews.jp/opn/release/201703210100/

 

報道によれば日本の科学研究は失速しているという事ですが、そこまで言うのは、いささか疑問点があります。

 

その1著名な雑誌への論文投稿数について

2012年と2016年の論文数に比較ですが、

5年間の論文数が、時系列でないため、一つの比較で失速していると結論づけるのは言い過ぎでは?

また、論文の引用数も評価の対象にならないのか?

と思ってしまいます。

 

その2交付金について

ここいら辺に関しては、客観的なデータがないので、微妙なところですが、

たしかに契約の研究者が多いのはたしかですが、若手の研究者が厳しいというのは、若干言い過ぎな所があります。

厚生労働省や文部科学省などが若手研究者育成に向けて、補助金を出したり、科研費についても、年齢制限があるので、そういう意味では、ある程度優遇されてきていると思います。

 

 

その3アメリカへの留学する学生減少

アメリカ合衆国は、たしかに科学大国ではありますが、その留学生の数を持って、失速しているというのは微妙ではないでしょうか?

データ参照元の留学生の定義が分からないですが、日本で博士号を取得した後で、アメリカ合衆国に行っているケースもあれば、ヨーロッパに留学しているケースも考えられます。

(私が所属していた研究室の先輩、同期、後輩は、イギリスやドイツで活躍しています。)

 

以上が疑問点ですが、今回の報道について、現役の研究者の方たちがどう思うのか、

聞いてみたいと思いました。