日本のアニメは本編だけでなく、オープニングやエンディング(以下、OP/ED)も、とてもクオリティが高いと思います。


先日投稿した記事のとおり、「葬送のフリーレン」のEDムービーは見入ってしまうほどの美しさを感じます。


個人的には「呪術廻戦」のOPとEDは、毎回そのクオリティの高さに驚かされます。


昨今のドラマや映画と比べても、日本のアニメほどOPやEDに力を入れているジャンルは無いように思います。








海外のアニメファンの動向


YouTubeでリアクション動画を配信している海外の人たちは、OPやED(英語ではオープニングのことをイントロ、エンディングのことをアウトロと言うようです)は、あまり観る人はいないようです。


日本語だから何を言ってるか分からない、という理由はあるでしょうが、特にOPムービーにはネタバレを含むとして敬遠される傾向にあります。


進撃の巨人」は、とてもストーリーがよく練られていて、海外の人達がハマってしまうのも頷けます。


作品の世界観に引き込まれると、本編があっという間に終わってしまうように感じ、「To Be Continued…」の文字が出る度に、


“もう終わりかよ!”

“こんな所で終わるなんて狂ってる!”


など、悲鳴のような感情を顕にする様子を観るのも楽しかったりします(笑)


そういう人たちにとっては、OPやEDより、少しでも本編を長くして欲しいと思うのでしょう。



邦楽も世界的に人気?


一方で、改めて使われている楽曲を聴いて、その良さに驚く様子を観るのも、日本人として嬉しく思います。



劇中のBGMですが、澤野さんへの賛辞は嬉しい!


YOASOBIの「アイドル」が日本語曲にもかかわらず、ビルボード・グローバル・チャート“Global Excl. U.S.”で首位を獲得しました。


J-POPには見向きもしなかったアメリカ人が、日本の歌に耳を傾けてくれるようになったのです。


アニメだけでなく、J-POPも海外で認められるほどレベルが上がったということでしょうか。


楽曲そのものが評価されたのか、アニソンだからなのか気になるところですが、どちらにしろ時代の変化を感じずにはいられません。


近年の70~80年代シティポップが世界的に人気があることを考えると、もとより日本の音楽のレベルが低いというわけではない気がします。



アニソンムービーにトロフィーを


海外ドラマやオリジナル映画では、サウンドトラックとして多様な楽曲が使われる傾向にありますが、日本アニメのOPやEDように、本編以外に主題歌に合わせて制作された映像はあまり観たことがありません。 


ハリウッドやディズニー映画では、メジャーなアーティストがテーマ曲を歌うことが多いですが、アーティストのオフィシャルミュージックビデオ(MV)として制作されることはあっても、作品のオフィシャルムービーとして制作された映像はあまり見たことがありません。


公式サイトなどで、クレジットなしのOP/EDムービーを公開しているのは、日本のアニメだけであり、日本独自のコンテンツとして確立しているように感じます。


本編でないにもかかわらず、クリエイターの皆さんが労力と時間を費やしたのかが分かります。


前述のとおり、アーティストは別にミュージックビデオを制作したり、スキップされたりと、クリエイターの皆さんが費やした労力に対して、あまり報われていない気がします。




そこで、アニメのOP/EDムービーを評価する機会あれば良いと思います。


アニソン大賞というものがありますが、設けられている授賞タイトルは、以下となっています。


  • 作品賞
  • 作詞賞
  • 作曲賞
  • 編曲賞
  • 声優ソング賞
  • キャラクターソング賞
  • アーティストソング賞
  • 企画賞
  • 新人賞
  • ユーザー投票賞


現在のところ、映像に関するタイトルは無いようですので、ぜひムービー部門の新設を強く希望します。


ちなみに、令和4年のアニソン大賞は、米津玄師さんの「KICK BACK」、裏アニソン大賞(笑)はさユリさんの「花の塔」です。


詳細はアニソン大賞のサイトをご参照ください。



アニソン大賞



一言で映像やムービーの評価といっても、実際に設立しようとすると、さらにその監督、演出、など細かく分類されることで、タイトルの乱立によって煩雑化するおそれがありまさが、まずはシンプルに映像部門を一つ追加することから始めればいいと思います。


そして、OP/ED制作にに携わったクリエイターの皆さんの苦労が報われ、次の作品制作へのモチベーションにつながってもらえるといいな、と思います。


少し古い作品ですが、個人的には東のエデンのED「futuristic imagination」は、楽曲もめちゃくちゃ好きですが、ムービーのセンスは本当に秀逸だと思います。


作品本編とは別に、このようなムービーを制作するスタッフはもっと賞賛されるべきです。