海外生産された日本メーカーの輸入車である「逆輸入車」が増えています。

台数では、2023年比で48%増えました。


けん引するのは、ホンダとスズキで、ホンダは前年比22倍の4万5,107台、スズキは3.7倍の5,819台に増えました。


逆輸入車が増えている理由は、いくつかの要因が考えられます。


日本メーカーの車が海外市場で人気を博し、その仕様やデザインが日本国内でも注目されることがあります。


たとえば、海外向けに特化したモデルが高い評価を受けると、それが逆輸入され、日本国内で販売されることがあります。


日本国内では販売されていないモデルや、エンジンの仕様、装備などが海外向け車両には存在します。


こうした独自の特徴を持つ車両を求める顧客層が一定数存在するため、逆輸入車が増えています。


日本国内では環境規制や市場ニーズに合わせて、エンジン出力や装備が調整されることが多いのですが、海外ではよりパワフルなエンジンやスポーティな仕様が求められることがあります。


その結果、日本では販売されないモデルが海外で生産・販売され、それが逆輸入されるケースがあります。


逆輸入車は「海外仕様」という付加価値や希少性を持つため、一部の愛好家やコレクターにとって魅力的です。


このような市場ニーズに応える形で、逆輸入車の販売が促進されています。


為替レートが有利な場合、海外で製造された車両を逆輸入することで、コスト面でも競争力を持たせることが可能です。


グローバル化により、メーカーが複数の市場を視野に入れて生産を行うようになり、日本国内の需要に応じて海外生産車両を輸入することが一般的になっています。


例えば、スバルWRX STIや日産GT-Rなどのスポーツカーは、海外市場向け仕様が注目され、日本国内でも逆輸入されています。


トヨタの「タンドラ」や「セコイア」などのフルサイズSUVは、日本国内では販売されていませんが、アメリカ市場向けモデルとして人気があり、逆輸入されるケースがあります。


逆輸入車の増加は、国内外の市場ニーズや製品戦略の結果といえます。