長年にわたり女流囲碁界をけん引してきた杉内寿子八段。1927年生まれの97歳で、なおも現役棋士として活躍しています。2024年4月11日には、史上最年長での対局記録を更新する快挙を成し遂げました。

不屈の闘志と熱い情熱で感動を与え続ける

11歳の頃に囲碁を始めた杉内八段は、1949年に女流棋士としてデビュー。以来、数々のタイトル獲得や、1982年には8代目女流本因坊にも就任するなど、日本女子囲碁界の発展に大きく貢献してきました。

そんな杉内八段の強さの源泉は、強い意志と囲碁への熱い情熱にあります。年齢を感じさせない矍鑠(かくしゃく)とした姿勢で、現役棋士として今なお精力的に活動を続けています。

歴史に残る輝かしい功績の数々

- 1949年 女流棋士デビュー
- 1963年 全日本女子選手権で初タイトル獲得
- 1974年 王位・新王位獲得で女流棋戦史上初の五冠達成
- 1982年 8代目女流本因坊に就位
- 1994年 通算100勝達成
- 2014年 紫綬褒章受章

2017年に亡くなった夫・杉内雅男九段の最年長記録を破る

そして2024年4月、杉内八段は第51期天元戦で97歳1ヶ月5日の最高齢での対局を行い、2017年に亡くなった夫・杉内雅男九段が持っていた史上最年長対局記録を更新しました。惜しくも負けてしまいましたが、この偉業は棋界に永く語り継がれることでしょう。

棋界の半世紀以上を歩んだ生き証人

戦後から現代までの激動の時代を生き抜いてきた杉内八段。その存在自体が、まさに棋界の生き証人と言えます。女流棋士制度の確立に尽力し、後進の指導にも熱心に取り組むなど、棋界の発展に多大な功績を残してきました。

これからも目が離せません。常に高い志を持ち続け、囲碁への熱い情熱を燃やし続ける杉内八段の活躍に、私たちは勇気を与えられるはずです。8代目女流本因坊として、そして現役棋士としての更なる活躍が期待されています。