12:30-14:30は子供達の昼寝時間。


その2時間で保育士達の休憩を回す。

各自教室を離れての休憩は30分ずつだ。



なんだが。

何度も書いてきている通り、その30分を守るのは私一人くらいなもんで、他の保育士達は1時間近く戻ってこない。


私がもはや文句を言わないし(過去に言ったが彼女達はなおらない)、隙あればサボる習性の人達なのでそんなワケである。



では、私以外の人、つまり現地民はどのようにこう言う場合に対処するかと言うと、



マジで怒る。


感情的に、マシンガンのように怒る。



何回でも、感情的に、声を荒げて、怒る。




私はそういうのが本当に好きじゃない。


かと言って日本では、会社で特に大人しい人でもなかったし、必要があれば自分の意見を述べていた。



まあ、しかしこの国では、デフォルトが違い過ぎるのだ。何か問題(不満)があった時に、"冷静に、淡々と、静かに、理路整然と"、話して解決するような人達ではない。



前にも書いたが、私の友人が、


"この国の人達は、貴方の"優しさ"を"弱さ"と捉え、それを利用する"


と、教えてくれた。



それには続きがあり、こうも言っていた。


"この国の人達は、

   "強く、戦い、勝つ人"だけを尊ぶ"


とな。




そう。私は、この国では、


"弱く、戦わない人"、だ。


だから利用され易い。



もう知ってるぞ。





だがな、私自身は私を弱いとは全く思わない。


寧ろ、ある意味、彼女達より強いと思う。


感情的に、声を荒げてガーガー怒って、相手を黙らせて、"こいつは利用し難いな.."、と思わせる事、それが "勝ち" か?



私は全くもってそうは思わないんだな。



そもそも、勝ち負け、と言うより、心の強さだろう。


つまりは、忍耐、受容力、という事かも知れない。


また、物事を大きく捉える力、だろう。




彼女達は怒りや不満に対する沸点が驚く程低いのだ。私からすりゃ、常に90度くらいで生活している感じだ。


何かありゃ、すぐブクブク沸騰して、ガーガー!!騒ぎ立てる。


まあでもその分、静まるのも超高速だ。

(しかしそれは90度だ)



今怒ってたよね?!


と思ったら、もうその相手と普通に喋ってたりする。




私は、日常で感情的に声を荒げて怒ることなんて、まずない。その代わり、家族に対して不貞腐れる事はたま〜にある。そして、それは10分では治らない。



うむ。


ほぼ正反対なのだ。





文化の違いだ。





私は、


"感情的に激しく、戦い、相手を黙らせる人"、でもなく、


"弱く、戦わず、勝たない人"、でもない。



"強く、戦わずして、勝つ人"、を歩む。




彼女達みたいに、毎日怒りや不平不満にエネルギーを注ぐ事ができない。


それが、人間として美しいとも思わない。




いや〜、あんなに感情的に毎日を生きていたら、疲れるだろう。


現に、彼女達は毎日、疲労を口にしている。




私には信じられない。



疲れてる、頭が痛い、喉が痛い、肩が痛い、お腹が痛い、背中が痛い、腰が痛い、足が痛い、寝られてない、、等々。






いや。それ、何かもう、自分の精神がそれを引き寄せてるでしょ、と心の中で呟く。




常に高温度90度で生きている彼女達なので、楽しむ時も感情的だ。


ポジティブな事にはそれでもいいと思う。




が、何にせよ、感情的に生きれば生きるほど、人生は、都度感情に振り回される事になる。



それは、苦しい生き方だと私は思う。



人間は、感情の生き物であると同時に、いかにその感情を上手く制御して生きてゆくのかが、人生に於いて大事だと思う。






そう。そして、タニは、


朝教室に入ってくるなり、"あたし今日疲れてるの"を連発し、


"仕事キツい"、を絶え間なく口にし、


子供達には、"いい加減にしなさい!"と言い続け、


泣く子供達には、"私の頭が痛くなる!"と文句を言い続け、


昼寝中の子供達がムクッと目が覚めたら、

"寝なさい!あたしが寝たいのよ!

 私が寝てるのよ!"と怒り、


当の本人は、その日休みの子供の寝具を使って昼寝をしている。





12:30-14:30の2時間、タニは寝ていた。


多少、起きてきた子供達の世話はあったにせよ、しっかり寝ていた。



だから私は、教室外での30分休憩を、教室内の昼寝に使ったのだと思っていた。




そしたら、14:30にタニが言った。



タニ "ねぇ、ジャパ子。知ってる?"


私 "ん?"


タニ "あたし、今日休憩取ってないんだよ?"





エッ。





ぐっすり寝てたじゃねーか。




だし、私が教室にいる1時間半のどこかで、いつだってアンタの判断で休憩に出られた筈だ。






と、心の中で思いつつ、




私 "なんで?"


タニ "だって、子供達は起きてくるし、何やらかんやら。あたし疲れてるの!仕事キツいよ!"






ほ。



ほー。






彼女(達)にとっての休憩、とは。




そして、教室外に休憩に出たら、1時間以上戻ってこないタニである。






腹が立つこともあるが、余りに自分と違い過ぎる性格に興味深くもある。





ふむ。変な人。


面白い。