先月ショートメールで、久々に見る名前から突然メッセージがきた。


「まだお店やってる? 今度そっち(私の地元)行く予定あるんだ」


かれこれ15年は会っていないばかりか、長年連絡すらしていない、十代の頃のバイト仲間。



あれ? 私がこっちに来てそろそろ10年。

記憶が確かならば、最後に会ったのは、店を開店するはるか前…じゃなかったかなー?



その後なんか向こう方がバタバタしていて、連絡取りにくくなってたような、そんな感じのまま疎遠になったはず。



少々珍しい名字だけに、本人である可能性はあったが、なんてったってショートメール。



私のスマホは開く度にウイルスバスターが作動する、定期的に詐欺メール風のメッセージが届く、今やバイト先の社長がシフト連絡のためだけに使われる、そんなショートメールだけに、怪しいったらありゃしない。



そもそも連絡先知ってたっけ? ラインでお友達かもには出てきてない? 一応返事しとく? なんて昼休憩中だったこともあり、バタバタ調べていたら、間違えて電話発信してしまって慌ててツーコールほどで切った後、再びショートメールが届いた。


どうやら本物みたいで、それからはラインでのやり取りに変更。



ってかさ、私のラインは当初職場のシフト申請で利用し始めたもんだから、ばっちりフルネームで登録している。


なので、ライン開けば私が旧姓ではなく江口なのは一目瞭然なわけ。




今から20年ほど前、バイト先だった喫茶店が閉店するとあり開催された同窓会的飲み会に、彼女・山河(と書いてヤマガ。仮名だよ。)が誘ってくれたから、えぐっちゃんとも15年ぶりだったかに再会したのだ。


最後に会ったのは、それからまた何年か後、えぐっちゃんと3人で飲んだ以来なのよー。



そう彼女・山河こそ、我々のキューピッドと言っても過言ではない。


そりゃ世の中に江口さんは何人もいらっしゃるだろうけどさ、偶然違う江口さんと夫婦になるのも稀だろうし、それでも山河はなかなかに驚いてた。



それならばと、夫婦共に会いたいってことで、我々の思い出の、かつてのバイト先だった都の西北こと、かの大学で有名な地、当時からある居酒屋で再会を決定。



つづく



※どうでも良いが、キューピッドとキューピット、どっちが正しいか調べたら「キューピッド」だった。

ちなみにお花屋さんは花キューピット。