午前5時。連日の好釣果に誘われた釣り人たちがざわめく小湊・鯛丸待合室。その喧騒の舞台から少し外れた建物の陰に男がいた。

隠しようもない殺気はまさしく辻斬りのそれである。

ある組織から狙われるようになって久しい私の直感が「その男には近付くな」と警告を鳴らしているが背中をみせたら後ろから袈裟に斬られる。

「ほほう、今度は副隊長がお出ましかい?三ちゃん1人の命(タマ)取るのに大げさなこったな。あんたステファーノの松本さんだろ」。

刺客の目が泳いだ。


本日の釣りはコマセマダイ。平日にも関わらず片舷5人の盛況ぶりです。抽選の結果、オイラの釣座は左舷3番ど真ん中。刺客の抽選は見てませんでしたが、やはりというか当然というか左舷2番に釣座を構えます。

水深60㍍、底から8㍍が船長の指示ダナです。1投目から誘いあげたところでプルプルとイサキのアタリ。朝恵比寿は船に入れるのがお決まりですが水面でポトン。前途多難であります。


探見丸スマートは何かいい感じの反応。オイラのきょうのタックルはシマノ・アルシエラマダイ20ー250に某社の左巻き電動。シマノがフォースマスター801か1001出してくれればいのにね。


実はコマセマダイなんて1年に数回やるかやらないか。でも置いたままの軟調竿が「ストトトトーン」って入るのは大好きなんです。

で、その「ストトトトーン」を待つのですが、時おり竿先を揺らすのはイサキくん。ステファーノからの刺客・松本さんも同じご様子。

手返しの際にこぼれるコマセに反応するんじゃないかと周囲を牽制、だから手返し無茶苦茶。

午前9時。ついに本日一回目の「ストトトトーン」。

魚は3キロあるかないかですがアルシエラマダイ、いいです。時おりやって来る強引な突っ込みもいい感じで竿全体が追従していきます。

ビシを手にしたところで左隣の方から声がかかります。「こっちとまつってるからね。ゆっくりやってね」。

了解であります。

2段テーパーのより戻しを掴んだところで「何かへん?」。

手繰っても手繰っても魚が寄りません。

なんと!まつっていたのはオイラの糸。お魚はお隣さんの。でも全部、楽しんだのはボク。

申し訳ありませんでした。

実は残り10㍍を切った時点で「見たか!ステファーノ」とか「飯田出てこい(本当に出てこないでね)」とかチーム三ちゃんをホールディング化してステファーノもオデコ会も○鋭友の会もついでにくろしお軍団も全部傘下団体にしてやろうとか、かんがえていたわけで。

本当に申し訳ありませんでした。

でも笑いは取りました。

そしたらついに怖れていたことが。

刺客の海攻リミテッドが手元からぐんにゃり。3キロを水揚げ。

これもアタリはストトトトーン。いいなあ。

やっちまった感が忍び寄る午前10時、やっとオイラにもストトトトーンで1キロ食べ頃サイズ。




追い付いた思ったら刺客も同サイズ。

船はラスト1時間を40ー50㍍を攻めます。ここで刺客、鯛飯サイズを連釣。

オイラは…。

松本さん、イサキありがとうございました。こころして食させていただきます。

今度はシマアジで勝負してあげてもいいです。