障害年金の問題点は? | 障害年金サポート@社労士のブログ

障害年金の問題点は?

これまで何度も取り上げられた問題でもありますが、今日はもう一度『障害年金の問題点』をみてみましょう。


公的年金には、大きく分けると老齢年金・障害年金・遺族年金の3つがあります。3つのうち、「老齢年金は年齢」、「遺族年金は死亡」という明らかな要件があるため、年金の貰い忘れや請求漏れは非常に少ないわけです。もちろん今問題となっているようないろいろなケースもありますが、障害年金の貰い忘れや請求漏れに比較すれば遥かに少ないといえるでしょう。なぜ、障害年金の貰い忘れや請求漏れが多いのでしょうか?それは、『どういう障害の状態であれば年金がもらえるのか?』が、より専門的であり、かつ、複雑・多岐にわたるので、自分が障害等級に該当する障害の状態にあることを自覚しておらず、そのために本来は政府に対し請求すれば障害年金がもらえるにも拘らず、結果としてもらい損ねている人がかなりいると考えられます。

以上のような障害年金の『貰い忘れ』や『請求漏れ』がどうして起こるのでしょうか?


一つには、障害年金という呼び方から来る誤解があるようです。すなわち、障害年金が支給される『障害者』という呼び名からくる限定的な、そして勝手な解釈が原因と考えられます。それは、障害年金制度における『障害者』とは、手足や五感が不自由な人だけが対象ではないかという勝手な解釈がされているということです。これは、慢性腎不全・ガン・糖尿病そしてうつ病などの病気を原因として「労働(働くこと)が制限される人」や「日常生活が制限される人」も障害年金がもらえる場合がある、ということが世の中に広く知られていないためです。どのようにして広報活動を行なうかが今後の課題といえます。


二つ目には、障害年金を請求している人の殆どが、その病気を治療する主治医からのアドバイスによるものだということです。しかし、医師とはいっても、どの医師もがアドバイスしてくれるわけでなく、『あなたの病気の状態は、障害年金の対象です』といってくれる医師ばかりではないということです。それは、『医師は、あくまでも医学の専門家であって、障害年金の専門家ではない。』ためです。今後、障害年金の知識をもつ医師を如何に多くしていくか、そのための国の政策を具体化するような検討が待たれるわけです。


三つ目ですが、やはり一番問題となるのは『障害年金受給のための基準日が、ケガや病気の“初診日”である』という点です。冒頭述べたように、老齢年金は誕生日(生年月日)、遺族年金は死亡日、とハッキリしているのに対して、障害年金の基準日が『障害状態になった日』ではなく、『障害の原因となったケガや病気で初めて医師の診察を受けた初診日』だということです。なぜ難しくなるかといえば、『そんな前の事は覚えていない』、『今更証明などできない』ケースが多く、また、二つ目の問題と係りますが、障害年金の裁定請求時に『初診日に対する医師の証明』が、非常に大きく係っているということです。まさしく、障害年金請求時の『障害!』となっているわけです。


以上のような問題は、どれをとっても簡単な問題ではありませんが、私達のような社会保険労務士が少しでも日ごろから広報し、世の中に広まる努力をしていくことが重要と肝に銘じています。 


(Big-Eagle)