スクランブルエッグ!
私の目の前に置かれた料理から、
芳ばしい香りと湯気が立ち昇っている…
卵!
何と甘美で妖艶な響きであろうか?
私が無類の
卵博愛主義者であるという事は周知の事実だ!
私は、
卵を目に入れても痛くない(殻以外は…)ほど、
愛しているのだ!
中でも、スクランブルエッグにかなうものはあるまい…
ぁの口の中に広がる黄身の濃厚な味わい!
それを包み込むようにして
卵白の淡白さが奏でるハーモニーはまるで…
スタンフィルオーケストラによる
ウィーン少年少女合唱団の天使の歌声と言っても
過言ではない!
実は、私は『卵アレルギー』である。
しかし、それが何だ?
廃人になっても
薬(ヤク)がやめられないジャンキーの如く…
ダイエット中なのに、
カ○ビーかっぱえびせんに手を出してしまった
馬鹿な女子高生の如く…
私は命を懸けて、卵を愛すのだ!
…と、その時までは思っていた…
ある朝!
私は悟った!
愛にも…賞味期限はあるのだと…
そう!
『倦怠期』である!
あぁ、神よ!許したまえ…
事もあろうに私は、卵に対して
(物足りない…)と、感じてしまったのでぁる!
私は、何を言っているのだ?
あの…ふわりとした食感こそが、
スクラッグの醍醐味ではないか!
確かに、スクラッグは…
今どきの肉好きの若者にとっては、
歯ごたえが足らんかもしれん…
かといって、火を通し過ぎてしまっては、
スクラッグがスクラップになる(巧ぃ事言うねどうもwww)のだ!
…自殺…
そんな二文字が、私の脳裏をかすめた!
もぅ駄目か…
絶望、失望、何をくすぶってるんだ?
愛、自由、希望、夢、足もとをご覧よ!
きっと、転がってるさ!
そう!
そんな時【お麩子】に再会したのだ!
すなわち、『麩』(ふ)である!
ぶっちゃけ、私は麩を見下していた!
ふって…キミ!
たった一文字で何を頑張れると言うのかね?
かといって、丁寧にお呼びしてみたところで…『お麩』
お、お…OFFって…キミ!
『ねぇ!お母さん、今日の味噌汁の具って、なぁ~に?』
『…お麩よ…』
…てな、感じだったのだが…
今、私の目の前にいる『お麩子』の様相は、
本来のものとは明らかに違っていた!
『ふーちゃんぷる』
確かに、彼女はそう名乗った!
【簡単レシピ】
ふーちゃんぷるだか、
チャンド○ゴンだか知らねぇが…
卵に勝てるはず…
待て…まさか…そ、ん、な…馬鹿な?
レシピを、ふ、と見ると(麩だけにねwww)
誰だい…?
そこにいるのは?
たまこ…?『玉子』なのかぃ?
私は驚愕した!
ふーちゃんぷるとは…
麩と卵の融合!
すなわち、
食欲と、性欲のストリートファイト!
たま男「貴様!寝返ったか?」
たまこ「違うのよ!…おまぃさん!」
たま男「えぇい!黙れ黙れ!
夫のぁる身でこともあろうに
女人と不貞をはたらくとは、無礼千万!
なんたる侮辱!
そこになおれ!その首…ギギギ…」
???「落ち着きなよ…おっつぁん…へへっ!」
たま男「貴様…お麩子では、ないな?…なに奴?」
力石「へへっ!俺ァ『力石』ってんだ!」
たま男「忍びかっ?
おのれ!これでも食らぇ!」
力石「お~ととととと!」
たま男「うぬ?
その身のこなし…
さては、ただのねずみではあるまい…?」
力石「俺ァ、伝説のシェフ!まずは食ってみな!
気まぐれ力石の『ふーちゃんぷる』をよ!」
私は、おそるおそる…それを口に運んだ…
その刹那!
口の中いっぱいに広がる春の木漏れ日が
冬眠していた森の動物たちをまるで優しい母親の接吻で
目覚めさせてくれるかのようなまったりとしていて
それでいてしつこくなくかといってもっそりしていると
みせかけておいてくっちゃらはぴはぴ。。。
くっちゃらはぴはぴ。。。
はれるやはれるや
さんたまりあ…
なんてこったい!
これが『麩』だと?
私は、いったい…誰と闘っているのだ…?
ここにいる漢(をとこ)は…誰なのだ?
『麩』
いや…そんなはずはない…
奴は、味噌汁の上を漂っていただけのデクのボウのはず…
食っても…
喰っても…
向かってくるこの猛狂狼(おとこ)は…
あぁ…いま私は、恐ろしい夢を見ている…
かつて、フーチャンプと呼ばれた…伝説の『麩』の幻影と、
マボロシと死闘(たたか)っているのだ!
勝てるはずがない…
『ふーちゃんぷる』などに…
私が…
燃えカスなんて残りゃしねぇ…
残るのは、真っ白な灰だけだ!



















































