鈴木光司「エス」 | ザッパの開発日誌

ザッパの開発日誌

iOSアプリ開発を中心とした日常のこと

本日、リングシリーズ最新作「エス」を読み終えました。

「エス」は「野生時代」2012年5月号に第2章まで掲載され、5月に単行本が出版されました。

私は、野生時代で第2章まで読み、単行本は9月に購入していましたが、なかなか読む時間がありませんでした。
本日改めて最初から最後まで一気に読むことができました。

鈴木光司「エス」


「エス」は「リング」「らせん」の25年後の話で、復活を遂げた高山竜司と増殖を企む山村貞子のその後が描かれています。
第2章の中盤までは、リングとは無関係とも思われるストーリーが続きますが、読み進むにつれ、「リング」「らせん」と次々に繋がって行き、ラストで「ループ」の世界ともリンクし、エスの本当の意味が明らかになります。

全てが緻密で、シリーズ全体に鏤められた全ての駒が一直線に繋がる快感を味わうことができます。

若干の謎を残しつつ、新たな都市伝説を語る女学生の会話で締めくくられるエピローグにて、まだ終わりではないといった次回作へと続く期待を残す作品です。

「ループ」を読めば、ラストで語られる高次元の世界を理解することができます。

映画「リング」「らせん」は、原作に忠実に作られているので、映画を観ていれば「エス」は理解できます。
ただし。映画「リング」の浅川は女性で高山竜司の元妻ですが、原作では男性で高山竜司とは親友の関係です。

昨年公開の映画「貞子3D」は全くの別物で、「リング」「らせん」「エス」とは全く関連性がありません。単に貞子をスクリーンから飛び出させたいが為に作られた駄作です。

リングシリーズは映画の影響で、不気味なホラー物のイメージが強いですが、原作は全く違います。
本格的なSFミステリに高度な文章能力が加わり、文学としてかなり高レベルな内容です。

おまけ画像