我が家の超絶可愛いテンチャン↑には

お散歩コースがいくつもあって

その日のテンチャンの気分で決まるのですが

(本当は飼い主が決めるべきなのは知ってるよ)

一時期とある工場の前を通るのがブームでした。


いや、

正確には

『通る』のではなく『通ろうとする』

のですが、

実際通り過ぎられたことは一度もありません。


と言うのも

その工場の入り口には

ラブラドールが繋がれており

テンチャンが視界に入ると

それはそれはワンコラするのです。


負けず嫌いなテンチャンは

勿論ワンコラし返しますが

体の大きさも全然違うし

やっぱり勝てないよねw

吠え合っては敗けを認め

きびすを返すテンチャンなのでした。


それでもいつの日か吠え勝って

その工場の前の道を通り過ぎるのが

テンチャンの夢☆

その頃のテンチャンのお散歩コースは

来る日も来る日も

ラブラドールのいる工場方面でした。


このラブラドール、

いつ、どんな時間に行こうと

工場の入り口にいて

テンチャンに通り過ぎる隙を与えません。


と言うか、

テンチャンもさ、

吠えられても無視して

通り過ぎればいいのに

それができないw


そんなこんなで

通り過ぎることが出来ないまま

季節は巡り

気付けばテンチャンのお散歩コースも

別ルートがメインに☆


先日、久々に工場へ赴き

闘いを挑むつもりのテンチャンでしたが

ラブラドールの姿がないっ!!!

こんなこと始めて!!!


でも、まぁそんなことだってあるよね、

寒いからおうちの中に入れて貰えたんだねぇ、

良かった良かった、

と思っていたのです。



それから数日後、

月一のテンチャン定期通院の時、

病院でワン友Fちゃんとそのママに会いました。

Fちゃんとテンチャンは

パピーの頃からのお付合いで

おうちにお邪魔したこともある

仲良しのワン友です。

娘が生まれてから

テンチャンのお散歩タイムが

変わってしまったので

なかなか遭遇する機会もなくて

Fちゃんママとお話しするのも

久しぶりのことでした。


するとFちゃんママが言いました。

「ねぇねぇ、○○橋入るところにある工場に

  ラブラドールがいたの知ってる?」

と。


勿論知ってるしっ!!!


「実はあのこね、保護して貰ったの!」

と、Fちゃんママは嬉しそうに言いました。


聞くところによると、

沢山のワン友たちも

お散歩でその工場の近くを通るそうです。

その度に

いつもラブラドールが吠えてくるので

気になっていたとのこと。


最初は吠えられることが気になっていたけど

そのうち

『毎日どんな時間でも繋がれていること』

が気になりだしたワン友諸君。

やがて、

工場が休みの日でも繋がれっぱなしなことに

不信感を抱くようになったらしいです。


ワン友たちは

それから暫くの間

そのラブラドールを気にして

毎日チェックしていました。


とある日

そのラブラドールの顔が

緑色になっていたそうです。

緑のペンキに顔を突っ込んだのか

飼い主に塗られたのかは分かりませんが

その汚れさえも拭いて貰えず

お顔はカピカピ。。。


ワン友みんなの意見は一致しました!!!

これは、虐待だ!

飼育放棄だ!

と。


Fちゃんママは

知人の保護団体へ連絡を入れ

そのことを相談したところ

必要であれば保護して貰える、

との回答を貰えたそうです。


そうとなれば!と

Fちゃんママは

ラブラドールのいる工場を尋ねました。

すると飼い主の中国人が出てきたそうです。


ん?

中国人?

中国って顔を緑に塗るお祭りあったよね?!

と思ったらしいのですが…


イヤイヤイヤイヤ!!!

だから

ラブラドールの顔が緑でもおかしくないね!

って話にはならないしー!!!!!

(そもそも、そんなお祭本当にある?!)


Fちゃんママが

保護団体のことをお話しすると

その中国人は

「お金がかかるのか?」

と聞いてきたそうです。


ボランティアなのでお金はかからない旨伝えると、

「直ぐに連れていってくれ!」

と言ったそうです。


Fちゃんママ、唖然。。。


受け入れてくれる予定の保護団体では

その時直ぐに引き取りに来る

と言うのが難しかったそうですが、

そんな飼い主なら

尚更緊急で引き取る必要があると判断し

迅速に対応して下さったそうです。


保護までの少しの間、

Fちゃんママは

その工場にご飯とお水を運び

ラブラドールに与えたそうです。


「行くとね、大喜びしてくれて、

  尻尾をふりながら抱きついてくるの!

  本当に可愛いこ!!!」

と言っていました。


な、泣ける。。。

愛情に飢えていたんだね、きっと。

ワンコラしていたのは

きっと

タスケテ、ボクハココニイルヨ、

ってサインだったんだね。

いつもそうやって教えていてくれたのに

全然気付かなくてごめんね。

ダメだ、泣ける。。。

自分のアホさにも泣ける。。。

だって私、

テンチャンがいつの日か

そのラブラドールの前を通過できるといいな、

って

そんな事しか考えていなかったから。


「(ラブラドールが)幸せになれるといいですね。」

と私が言うと、

「絶対なれるよ。

  今の状態(保護された状態)で

  既に今までよりもずっと幸せになったんだから!」

とFちゃんママは自信満々に答えました。



先日、

飼い犬を虐待している飼い主の動画が

SNSで拡散され、

それを見た多くの人たちからの要望で

そのワンちゃんは無事保護された

というニュースを見ました。

悲しいことに虐待のニュースは後を絶たないけれど

それ以上に

それを見守り助けよう、と言う想いが

沢山あること

心強くも頼もしくも思えます。