レッスルマニアの報告4
第8試合はフロイド"マネー"メイウェザー vs ビッグショー
今年のレッスルマニアの目玉の1つと言える試合の時が訪れた。"ザ・ビッゲスト(最大)対ザ・ベスト(最高)"と冠された対決だ。注目され続けてきた試合形式だが、金曜日のSmackDownの放送中、画面下にテロップが流れる形で"完全決着、何でもあり"という速報形式で決定が発表された。
まず、ビッグショーが堂々の入場を果たし、続いてメイウェザーがセコンドと仲間達を引き連れて入場した。リング上には、これまでの7試合とは明らかに異なる空気が漂っている。
5フィート8インチ(約177センチ)のメイウェザーと7フィート(213センチ)のビッグショーがリング上に揃い立つ姿を見ると、誰がどう見ても"ミスマッチ"だ。加えて、ビッグショーは上背があるだけではなく、200キロという体重を誇る巨人なのだ。200キロと言っても、減量とトレーニングによって体を絞った結果だ。
試合開始のゴングが打ち鳴らされた。通常のレスリングの試合ならば組み合い、あるいは打撃の応酬が始まるところだが、メイウェザーとビッグショーはファイティングポーズの構えを崩すことなく、十分に距離をとりながら相手の出方をうかがっている。
ビッグショーがメイウェザーをコーナーへ追い詰めると、メイウェザーは素早くコーナーを脱出して攻撃をかわすといった"探り合い"が数回繰り返されたが、メイウェザーはひるむどころか目にも留まらぬ素早さでジャブを腹、さらにはビッグショーの顔めがけて軽く叩き込んで見せた。
ビッグショーが明らかに苛立ちを見せているところで、メイウェザー陣営は大巨人の神経を逆なでするような行動に出た。メイウェザーは、セコンドから差し出された杯から水を飲み干すと、余裕の笑みを浮かべて見せたのだ。大巨人は黙ってはいなかった。杯を差し出したセコンドめがけて突進、激烈なエルボーを叩き込んでコーナーからフロアへと叩き落し、さらに掴みあげて巨大なチョップを叩き込んだのだ。
WWEファンの感情が、緊張から興奮の絶頂へと一転する中、メイウェザーから笑み消えた。ビッグショーの怒りは、明らかに試合の流れを変えた。
メイウェザーは、ビッグショーに捕らえられながらも背中にしがみつき、なんとスリーパー・ホールドを仕掛けて見せた。ビッグショーは失神寸前となりながらもメイウェザーを振り払うように投げ落とし、牛耳ることに成功した。
ここからのビッグショーの反撃では、WWEファンでさえもメイウェザーに同情したくなるような光景が続いた。ビッグショーは、レスリングの投げ技を使っただけでなく、彼の身体の上を歩いて見せたり、右手を踏みつけたりするなど、まるでメイウェザーをいたぶるように攻め立てた。
メイウェザーのセコンド陣はこの状況を見かねたように、メイウェザーをリングから引き下げると、そのまま入場ステージに向かって退場し始めた。しかし、ビッグショーが黙って見ているはずがない。彼はメイウェザー達を追いかけると、セコンド陣を次々と駆逐、メイウェザーをリングへ押し戻してしまった。
ついにビッグショーの巨大な右手がメイウェザーの喉元を捕らえた。場内が大きくどよめいた時だった。セコンドの1人がスティール・チェアを持ってリング内に入り、ビッグショーにチェアを叩き込んだ。ところが、ビッグショーはチェアを叩き落とすとセコンドをチョークスラムで撃沈してしまった。
すると、今度はなんとメイウェザーがスティール・チェアを持ち、ビッグショーめがけて何度もチェアショットを叩き込んだのだ。ビッグショーが1度は自力で攻撃を止めたものの、メイウェザーは再びチェアショットを頭に数発叩き込み、ビッグショーの動きを止めた。
メイウェザーは、倒れたセコンドが首から下げていたブラスナックルを掴み取ると、それを右手にはめて握り込み、意識がもうろうとしているビッグショーの顎めがけて、渾身の一撃を叩き込んだ。
ビッグショーは、そのまま力なく倒れ込み、ダウンしてしまった。場内が騒然とする中、レフェリーは10カウント目をコール、メイウェザーが勝利を収めたのだった。