今回の一般質問には遠野市議会議員、議長を除く16人中9人の議員が立った。そのうち、当選1回のいわゆる一年生議員4人(男性2人女性2人)が全員質問した。これは素晴らしいこと。失礼な言い方かもしれないが、よく頑張っているなと思う。

 

4人のうちK池Y之議員とK池T信議員2人の一般質問を昨日の午後傍聴した。2人の堂々とした質問ぶりは一年生議員とは思われない、むしろベテラン議員のようでもあった。自分の意見や想いもしっかり述べ、市民にもきちんとアピールしていたと思う。今後の活躍が期待される人材だと思った。

 

今日も午後1時から傍聴席に座る。K林議員の一括質問に対する市長の答弁からだった。

K林氏の一般質問は、「共創」、「シビックプライド」、「デフリンピック」、「住教育」など、馴染みの薄い用語、それでいて重要なキーワードを含む質問だったようだ。新知識に触れることは刺激的なであり、ありがたい質問・答弁だったように思う。

 

K林議員は遠野物語ファンタジー「卯子酉の淵」の演出も務めていた。24日と25日(2回)の3回公演で疲れていただろうに、今日は一般質問に立つ。本当にお疲れさまと労いたい。今夜はどうぞゆっくりお休みください。

 

最後は上郷町の地元議員、S木D郎議員だった。活用不十分な、あるいは遊休状態にある公共施設(ハコモノ)の活用策について市長に問い、答弁の中から新しい情報も得られた、貴重な質問だった。

 

遠野駅前に6億円もかけて建てた「あすもあ」1階は6年間も使用されていない。これの活用策は?

市長答弁は、遠野市社会福祉協議会に指定管理者として入ってもらう。福祉施設として活用し、市民交流の場である「ちょぼら」も入る予定だという。久々に聞くあすもあ1階の活用策。やっと動き出した感。これはうれしいことだ。

 

派出所横の物産センターももったいない。すずらん振興協会が入っており、営業時間のみ市民のバス待合室となっている。行政財産として明確にし管理したい。

 

市長の答弁で、ここを、なんとビールに関する施設にするという案が示された。醸造所となるのか販売店となるのか、ビール工房・居酒屋となるのか。いずれビールに関する施設。地域起こし協力隊の皆さんにとっても朗報であろう。

 

うれしい新しい情報をもう一つ。遠野市に観光客が戻ってきたという。令和4年度が92,000人。特に博物館の入館者数が増加しているという。理由は言われなかったが、そう言えば、ひな祭りイベントのためもあろうが、観光客の姿が最近よく見られるようだ。令和5年度は夢の100,000人達成かとS木議員。

 

さて、遠野市に旧土淵中学校を未来づくりカレッジとして再生させた事業のこと。富士ゼロックスが入り、産官学民が連携しての住民拠点、さらに災害時には防災拠点となる。壮大な計画だったが、賑わっていたのは開設当初だけ。富士ゼロックスも撤退し遊休状態。批判と落胆、惨憺たる状況と相成った。

 

多額の予算を使い、職員も配置されていた。レストランも作られ、宿泊施設もあった。コワーキングスペースもあった。しかし、リセットしなければならないと市長。今は年間800万の委託料。

 

現在は普通財産として管理。2団体、4個人に使用させているという。

旧上郷中学校に入っている団体や個人は?さらに、誰が管理しているのか。我々上郷町民が知りたいと思っていたことを聞いてくれた。

 

事前通告になかったからなのか、市長は即答を避け、後に何らかの方法で市民に知らせるという。

 

S木議員の一問一答方式の一般質問は相手が誰であろうが(市長が代わっても)関係ない。「丁々発止」という表現がよく似合う、聞いていてとてもアグレッシブな質問だったと思う。終わった後心の中で拍手を送っていた。お疲れさまでした。