smooth foundation代表 Motoki Mike Sagawaのblog -50ページ目

Tom Lord-Alge

普段から海外のアーティストと仕事をする機会は多い方だと思いますが、

日本人のアーティストとはまた違った刺激がありますね。

 

まず最初に誤解が内容に言っておきたいの

音楽に対しての熱量は日本人だからとかアメリカ人だからとかという

違いはありません。

そして、アメリカ人だから素晴らしいアーティストということでもありません。

日本の音楽は素晴らしいです。

逆に海外っていうだけで変なブランディングされているところは日本にありますが。。。

 

では海外のアーティストと日本のアーティストでは何が違うのか。

海外のアーティストはバランスが悪いですね、ただし、ある一つのことに突出していることが多いです。

日本人は器用な人が多いです。

 

僕から見て大きな違いは、エンジニアもアーティストであることです。

これが一番大きいです。

エンジニア自身での認識もそうですし、周りからの認識もそうです。

日本ではエンジニアは技術者、海外はアーティストと同等です。

僕はアメリカでエンジニアを始めているので良くも悪くもエンジニア=アーティストの意識が強いです。

音響的な知識と機材の知識以上にクリエイティブであるかどうかというところがものすごく気をつけています。

だからこそクライアントがビックリする様な仕掛けをどんどん入れたりします。

それはなんでかといったら、そこにある音楽をもっと良くするための手段としてのエンジニアとしての

視点からクリエイティブなアプローチをしているからなんですね。

 

ただ、これ日本でこのやり方を押し通そうとすると問題も生じるかもしれません。

自分はどうやっているかというと、これは自然に身に付いたところでもありますが、

一緒に仕事をするアーティストをリスペクトして、そこに対して客観的な立場からさらに良くするための

アイデアをプレゼンするということ。

全ては人間関係が肝ですが。

 

僕のエンジニアの師匠からは、

エンジニアにとってはコンソールとアウトボードは楽器だ、

と教わりました。

その意識でいるためには自分は常にクリエイティブなマインドを持っていないといけないわけです。

そしてもう一つ、エンジニアとして良い音を作り出すことを当たり前に出来ていないといけないという

逆説的な要素もあります。

良い音作ってないくせにクリエイティブなこと提案しても、その前に音なんとかせえよ、と

言われますので。

 

正直自分はこのやり方というかこういうスタンスでしか仕事してこなかったのですが

海外のエンジニア仲間と話をしたりすると自分は間違ってないという自信にもなります。

 

今回もそうでした。

仕事で、Tom Lord-Algeと一緒だったんですが、会うのは初めてでした。

ただ、向き合い方や考え方が一緒だったんですね。

キャリアは僕の倍以上もありますが、あ、これでよかったんだ、という気持ちなりました。

やっぱりその辺の考え方っていうのは作品に大きく影響します。

例えば、TLAのミックスの技を盗んでみたところで彼の音にはなりませんし

僕は興味すらありません。

なぜなら、それはTomが40年以上ミックスをやって来て彼が作った彼のやり方であって

僕やり方ではないし、僕のやり方は僕が探すべきだと思っているからです。

僕が興味あるのは生き方や考え方です。

彼に限らず海外のアーティストはそういう部分が日本の人とは違うので非常に刺激になりますね。

 

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