ソムリエ第35弾★ベニスに死す/ルキノ・ヴィスコンティ | ソムリエ☆メンバーズのブログ。

ソムリエ第35弾★ベニスに死す/ルキノ・ヴィスコンティ

お疲れ様です、おのりです。(おすぎ風に)
明日から黄金週間です!やばい、海外旅行もあるし、
シゴトなんててにつかな~~い!…なんて方もいらっしゃるでしょうか。
私は、休日も変わらずオンラインの世界の住人になろうと思います。
もし、オフの世界のイベントごとがあれば、是非お誘いくださるようお願いします。

はい、というわけで、
ソムリエ35弾は映画をご紹介?

「ベニスに死す」

1971年に製作されたイタリアとフランスの合作映画。

1971年度第24回カンヌ国際映画祭で、25周年記念賞を受賞した。

トーマス・マン作の同名小説の映画化。『ヴェニスに死す』 とも。

1971年/イタリア・フランス/135分
原作:トーマス・マン
制作・監督:ルキノ・ヴィスコンティ


キャスト
アッシェンバッハ:ダーク・ボガード
タッジオの母:シルバーナ・マンガーノ
タッジオ:ビヨルン・アンドレセン


ストーリー:静養のため訪れたヴェネツィア(ベニス)で老作曲家は、
ふと出会った少年に理想の美を見出す。
以来作曲家は浜に続く回廊を少年を求めて彷徨う。
疫病に罹っても尚、死化粧をその顔に施させ、ヴェネツィアの町を徘徊し、
やがて疲れた体を海辺のデッキチェアに横たえる。
波光がきらめく。
満足の笑みを浮かべつつ涙し、化粧は醜く落ちていく…。




・・・・・・・・ 講評 ・・・・・・・・・

知る人ぞ知る、イタリアの巨匠・ヴィスコンティの名作です。
バイセクシャルで、アラン・ドロンともそういう関係になったとかならないとか。

で、この映画のテーマは、「美」です。
少々哲学的な話をしますと、
美を求め、追求し、創り上げてきた作曲家。
美しい調べを生み出し作り上げてきた老紳士は、
ヴェニスで生まれながらに究極の「美」を兼ね備えた少年と出会うわけです。
創りモノの美しか手に入れてこなかった彼が、
究極のナチュラルな美と出会うことで、彼の概念は一転。
決して手が届かない美を目の前にして、混乱してしまいます。
今ままで、自分は虚構の「美」しか知らなかったのだと。

彼の美に、少しでも近づきたいという老紳士は、
顔中に化粧(=まやかし、虚構)を施し、彼に近づき、そして朽ちていく。


・・・というかんじの、なんとも深く味わい深い作品。
話の意味なんて分からなくていいのだ!感じるのだ!という感じでしょうか。
ぜひ、黄金週間に見るビデオに迷ったら、候補作に入れていただきたいと思います?