2015年9月京都小旅行




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毎年年4回京都に小旅行をすることになっており、今回俵屋さんに泊めていただきました。この旅籠は300年以上の歴史を持つ旅籠で、元はと言うと出雲の国の呉服屋さんの京都出張所から始まっているそうです。幕末、明治維新にかけては岩倉具視公をはじめとして明治の元勲、毛利公などの宿泊所だったそうです。最近の宿帳にはスピルバーグやマーロンブランド、あのスティーブジョッブの名前などが記載されています。建物はいつの時代のものですか~と尋ねると蛤御門の変の時に焼けたそうですーとのことでした。歴史を感じさせる宿です。



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中の様子です。各部屋にきれいな風呂も完備されており、昔の伝統を残しつつRENOVATEされた宿でした。掛け軸や襖そのた絵画にも凝ったものが多くみられました。



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部屋から見たお庭でとても京都の中心にあるとは思えないほど静かなお宿でした。




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話変わり、今回の旅で一番行きたかったところがここです。ここは四条河原町にあります祇園祭の御旅所(正確には八坂神社の御旅所)であります。何でここに行きたかったかと言うと、川端康成の「古都」という小説に、生まれながらにして生き別れた美人姉妹の物語があり、偶然にその二人が劇的に再会するその場所がまさにここの御旅所であります。康成ファンにとって聖地のひとつだろうなと思いました。また話を変えますが、祇園祭りも山鉾の巡幸だけが祇園祭でなく、宵山や山鉾を鴨川で洗うところまでが祇園祭りで、確かに日本の伝統をもっとも感じさせるお祭りですが、一連の流れを通してその宗教的な意味合いも考えることも必要かなとあらためて思いました。また、山鉾の町衆の皆さん準備も大変なものがあるだろうなと改めて思いましたし、大変だからこそ町衆としての誇りを感じるのだろうなと思いました。




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今回の旅で2番目に行きたかった所、百々橋の跡です。なんのこっちゃと思われる方がほとんどだとは思いますが、自分の世界の中で旅をしておりますのでお許しください。ここは堀川から寺町通に東に200Ⅿくらい入った所で、その昔応仁の乱のとき細川勝元と山名宗全を中心とする東軍と西軍が激しく戦った激戦地であります。今は静かな街になっていますが、400年500年の昔にはそんな歴史的なことがあった所でもあります。




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当時は百々橋といわれる木橋があったそうですが、その後石橋になりその礎石がここに記念としておいてありました。京都は訪れるたびに新しい発見をさせてくれ、わたくしにとり興味の尽きない場所であります。