2013年の是枝監督作品です。昨年やっと観て、年末もう一度観なおしました。

 

公開当初は観たいとは思わず、スルーしてました。カンヌで賞を受けたときも「観なくても、ま、いっか」でした(;^_^A

 

『誰も知らない』は是枝監督のことは存じ上げなかったにも関わらず「あ!これは観なきゃ」と思いました。観たい・観なくてもいいの判断、自分の場合、なぞです。

 

この映画は、結論から言うと、好きな映画の1つになりました。

 

乳児の取りちがえが6年後に発覚するところからストーリーが始まります。

 

一方は東京のエリートサラリーマンの父、良多(福山雅治演じる)、どこか家の格が低いことに引け目を感じているような専業主婦の母(尾野真千子演じる)、おっとりとした慶多の3人家族。家族の会話がなんとなく寒々しい、わざとらしい。

 

一方は栃木で電気屋を営む父(リリー・フランキー演じる)、歯に衣着せぬ母(真木よう子演じる)、頭の回転が速い龍晴。龍晴のあとに2児を授かっている。つぶれそうな電気屋だけど地元に根差している。家族の距離が近い。

 

やっぱりそうだよね~と思うシーン:

・初めて本当の親の家に仮宿泊して帰って来たあと、父良多に言った慶多のセリフ「龍晴くんの家に今度いついくの?」

 子供は温かい場所にいたい。親がどう思うかなと少し遠慮がよぎったとしても「温かい場所に、あの場所にいたい」と思うものなんだよなあ。親とか親じゃない、貧乏とか貧乏じゃない、とか関係ない。子供は敏感に自分が幸せになれる場所を求めている。

 

 仮宿泊中のシーン↓

 

 

・子供ともみくちゃになって遊んだあとに良多(福山雅治)に言ったリリー・フランキーのセリフ「子供は時間、時間だよ」

 子供が好きな大人は笑って遊んでくれる大人。

 

 良多に対してリリー・フランキーが「この半年であなたが啓太といた時間より自分の方が長く一緒にいるよ」というシーン↓

 

 

・良多と妻はタワーマンションに住んでいる。交換成立して龍晴はタワマンに連れてこられるが、大人しい慶多と違って意思がはっきりしている龍晴。どう接していいかわからない父母。偶然キャンプごっこで少し打ち解けたかなと思えたあとに(実際のところ、はしゃいでいるが乗り切れてない雰囲気がよく描かれてると思う)テントに寝転び、願い事をする。何を願ったのと聞かれ、龍晴が言う「パパとママの場所に帰りたい・・ごめんなさい」

 

 願い事のシーン↓

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個人的に、ここがクライマックスかなと思っています。

 

 

電気屋夫婦の人間臭さ、俗っぽさ、血に関係なく子供に注ぐ愛、親自身完全じゃないけれど子供にも完全を求めない、こんな夫婦の間で育ったら子供は元気が出るだろうな。

 

家同士が釣り合わない結婚に引け目を感じていた様子の尾野真千子が、電気屋夫婦の影響もあってか、裕福なエリートサラリーマン家庭へのねたみから取り違えを起こした看護師に沸き上がる怒りを、抑え気味だけど表現するシーンもいいなと思いました。