ご覧いただきまして、ありがとうございます。
自動車用・産業機械用ガススプリング販売
テンポイント ブログ担当の中村です。
ガススプリングの取付方向について書かせて頂きます。
取付は、構造物（リアゲートやフタ）などを閉めた状態のときに、
シリンダー（太い筒）の方が、天井側にあり、ロッド（棒）の方が
下を向くようにしてください。
（一般的に、シリンダーは、天井方向を起点として０度とした場合、そこから
角度で60度以上傾けてはいけないとされています。
ほぼ横にしての設置などはNGということになります。）
上の写真は、開いた状態ですので、ロッド部分が露出して、天井方向を
向いていますが、リアドアを閉めたときをイメージして頂くと、ロッドは
シリンダー内部に収まり床方向を向きます。
中古の部品をなんとか流用して取付けした車両などですと、天地が逆、ロッド側が閉めた時に
天井方向に向いている車両をたまに見かけますが、これは良い状態ではありません。
基本的にはどちらの向きでも動作はしてしまいます。 ですが、使い続けていく
うちにロッドの潤滑、スムーズな動作に問題が出てしまい寿命を縮める可能性があります。
両端に金具がなく、ボールスタッドのタイプですとどちらの向きでも取付ができてしまいますし、
倒立フォークなどというバイクのフロントフォークもあるから逆でも大丈夫だろうと
思われるかもしれません。しかし、衝撃干渉を目的としたダンパー（ショック）とガスダンパーでは、
内部構造が違います。
ガススプリングのロッド部は、シリンダーに入り込む時に、オイルの層（赤丸の部分）を通過し、
動作する度に、薄いオイルの被膜をロッド表面に形成するような仕組みになっています。
下の写真で、ダンパーが天地逆についている状態をイメージして頂きますと、
オイルがシリンダーの金具側に下がって（落ちて）しまい、
ロッドがこのオイルの層（赤丸の部分）をくぐることが、できなくなってしまいます。
また、潤滑させるならば、潤滑スプレーを外から塗布しておけば、良いであろう
と思われるかもしれませんが、内部のオイルと科学反応を起こす場合
があるので、どこの製造メーカーでもこれは行ってはいけないとされています。
メンテナンスなどで、ついでにといって、ついついグリスアップを
してみたくなりますが、お止めください。
自動車の場合は、このようにロッドを下向きに取付をする倒立型と
いわれるものが主流ですが、取付方向に制約のない、自由形（フリーピストンタイプ）
というものもあります。自由形の詳しい説明は割愛しますが、
天地逆に取り付けても問題ないというガススプリングです。
機械などで使われますが、コスト的に割高になるため、取付場所や向きに制約がない限りは、
一般的には使われません。
自動車の場合は現在車体に、ついている通りの向きで取付をしてくださいと、
ご説明しておりますが、旧車のレストアや機械などで新規で
取付するときは迷うこともあるかと思います。
旧車などは、よく逆についていることがあります。これは、交換されたときにそのように
つけられてしまったものもありますが、新車時からそのようについていたものもあるようです。
純正品より安く買えても、すぐだめになってしまっては、意味がありません。
安いだけの品質の悪いダンパーにはご注意ください。
ガスダンパーの品質は外見ではわかりません。
当店取扱いのダンパーの品質を詳しく見る →こちらをご覧ください。
ガスダンパーは国内最大級の在庫本数と販売実績。
お問い合わせはこちら→お問い合わせ
ショップはこちら→TEN POINT テンポイント 自動車・産業用ガススプリング販売